阪神の原口文仁内野手(32)が28日、原点の地で再スタートを誓った。兵庫県西宮市の鳴尾浜球場を訪れ、隣接する室内練習場でマシン打撃。2軍施設は今春キャンプ後、尼崎市に全面移転する。ラストスイングに感謝を込め、16年目の活躍に向けて思いを強…

 阪神の原口文仁内野手(32)が28日、原点の地で再スタートを誓った。兵庫県西宮市の鳴尾浜球場を訪れ、隣接する室内練習場でマシン打撃。2軍施設は今春キャンプ後、尼崎市に全面移転する。ラストスイングに感謝を込め、16年目の活躍に向けて思いを強くした。

 いつものように甲子園に出向き、ウエートトレなどで汗を流した。その後に室内練習場に向かったが、打撃マシンの調子がなぜかおかしい。「どうしても打っておきたかった。多分、呼ばれたのかなと」。見えない力に背中を押され、室内で1人、バットを握った。

 「いい思い出もケガをした思い出もある。締めができてよかったです」。高卒1年目。当時、主力だった林威助の打撃に衝撃を受け、プロ野球選手として生きる覚悟を知った。腰痛による育成契約から支配下復帰、大腸がん手術からのリハビリ生活。苦楽を知る場所に別れを告げ、勝負の1年に歩みは力強さを増す。