「お風呂場やトイレに行くたびに寒さを感じて、ヒートショックが心配」という悩みを抱えていませんか?今回は、ヒートショックの原因やなりやすい人の特徴、予防法についてご紹介します。【関連記事】寒さで増える冬の“凝り”を解消!軽やかなからだをつく…

「お風呂場やトイレに行くたびに寒さを感じて、ヒートショックが心配」という悩みを抱えていませんか?
今回は、ヒートショックの原因やなりやすい人の特徴、予防法についてご紹介します。
【関連記事】寒さで増える冬の“凝り”を解消!軽やかなからだをつくるセルフケア
1.ヒートショックの原因は血圧の急変動

ヒートショックとは、急激な温度変化による血圧の変動で引き起こされる健康被害のことです。
寒い季節になると、暖かい部屋から寒い場所へ移動したときに血管が収縮し、血圧が急上昇します。また、冷えた浴室で熱いお湯に浸かると、今度は血管が急に広がり血圧が急降下。この急激な変動が心臓に負担をかけ、ヒートショックを引き起こすのです。
2.ヒートショックになりやすい人の特徴

ヒートショックは誰にでも起こる可能性がありますが、とくに以下のような人は注意が必要です。
●65歳以上の高齢者
●高血圧や糖尿病など、心臓や血管の持病がある
●寒暖差の大きい家に住んでいる
●飲酒後にお風呂に入ることがある
●熱いお風呂が好き
これらに該当する方は、気を付けましょう。
3.危険なヒートショックを防ぐ対策

ヒートショックを防ぐためには、生活空間の温度管理が大切です。
3-1.脱衣所・浴室・トイレを暖める
寒い場所を暖めることで、急激な温度変化を防げます。次のようなことを実践するだけで、体感温度を一定に保てます。
●脱衣所や浴室、トイレに小型ヒーターを設置
●入浴前にシャワーを出して浴室を暖める
とくに衣服を脱ぐ脱衣所や浴室は危険性が高まります。ヒーターなどでしっかり暖めるようにしましょう。
3-2.お湯は38~40℃に設定する
熱いお湯は血圧を大きく変動させます。
お風呂の温度は42℃を超えると心臓に負担をかけるといわれているため、38〜40℃に設定しましょう。
3-3.ゆっくりとお風呂から出る
湯船から出る際は、急に立ち上がらずゆっくりと動きましょう。
とくに長時間浸かっていた場合は、立ちくらみを防ぐためにも慎重に行動すると安心です。
4.ヒートショック予防につながる生活習慣

日々の習慣を見直すことで、ヒートショックのリスクをさらに減らせます。
4-1.血管によい食事を心がける
ヒートショック予防には、血管をしなやかに保つ食事も大切です。以下のような食材を積極的に摂るといいでしょう。
●サバやイワシなどの青魚
DHAやEPAが血管をしなやかに保つ
●ほうれん草やバナナなどの野菜や果物
塩分の摂り過ぎは血管にダメージを与えるため、塩分を排出する働きのあるカリウムを豊富に含む食材を摂る
これらを日々の食事に取り入れることで、血管の健康をサポートできますよ。
4-2.漢方薬で血管のしなやかさを保つ(情報提供:あんしん漢方)
漢方薬には、からだを内側から根本改善する働きが期待できます。血管の健康維持には、血流をよくして、血管を保護する働きのある生薬を選ぶといいでしょう。
<しなやかな血管を保ちたい人におすすめの漢方薬>
●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
のぼせや冷えを解消する生薬が含まれている漢方薬です。血の巡りや血行を促進することで血行不良やうっ血を改善します。
●当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
血行を改善し、血流をスムーズにする働きがあります。これにより熱の産生を促し、手足の末梢やからだの内部を温めます。
どの漢方薬が自分に合っているのかを判断するには、自分のからだをよく知ることが大切です。「あんしん漢方」は、漢方薬のプロに自分に合った漢方薬をオンラインで選んでもらえるサービスです。ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
5.冬場の安心を目指して、今日から対策を始めよう
ヒートショックは、予防策をとることでリスクを大幅に減らせます。お風呂場や脱衣所の環境を整えるとともに、漢方薬で内側からのケアをするとよいでしょう。
寒い季節を健康に過ごすために、この記事でご紹介した方法をぜひ取り入れてみてください。
[文:あんしん漢方]
<この記事の監修者>医師 木村 眞樹子(きむらまきこ)
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。
自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。