野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りのメンバーを発表。競技者表彰のエキスパート表彰では阪神の4番を務め、1985年の日本一に大きく貢献した掛布雅之氏が選ばれた。 1985年、4番として全試合出場を果たし、「伝説のバックス…

 野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りのメンバーを発表。競技者表彰のエキスパート表彰では阪神の4番を務め、1985年の日本一に大きく貢献した掛布雅之氏が選ばれた。

 1985年、4番として全試合出場を果たし、「伝説のバックスクリーン3連発」をマークするなどファンを魅了。その掛布氏には投稿打低の傾向が強い現代野球への質問も飛んだ。

 掛布氏は「僕らの時代のバッターと、今の時代のバッター、どちらがすごいかと言えば、今の時代のバッターの方が当然すごいと思います。いろいろ、技術も含めて」と前置き。そのうえで「今、投高打低と言われるのは多分ボールの影響もあるんじゃないかなと思ってるんですよね」と指摘した。

 掛布氏は実際に球場で見た印象として、「抜けそうな打球が抜けなかったり、内野を抜く打球速度が遅かったり、ホームランが非常に少なかったというのは、やはりいろんな形の中でオリンピック種目というものを考えていた中で、野球のゲームの時間というものを非常に考えたデータというものをそのボールを変えるような形の中で取っているんじゃないかって言われた方がいたんです。ですから大体、3時間以内でゲームが収まることが非常に多いっていうのは、そういう何かが動いていますね」と、私見を述べた。

 MLB、NPBともに試合時間の短縮を目指すことも要因のひとつに挙げたが、「いち野球ファンとすると、やっぱり7点ぐらいの勝負を見た方が、お客さんは球場で熱く、野球を見る事ができると思いますので。もう少しその、バッターに対して有利にしろとは言いませんけど」と、改善を要望した。

 ストライクゾーンの変化にも触れ、対策の必要性に言及。「ストライクゾーンもそうですし、ボールもそうですし。そのあたりは連盟の方たちが考えて取り組んでいくべきじゃないかなと思います」と語った。