野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りのメンバーを発表。競技者表彰のプレーヤー表彰として、オリックスで一時代を築き、MLBマリナーズでも歴史的な活躍を見せたイチロー氏を選出した。 イチロー氏は1991年度ドラフト4位でオリ…

 野球殿堂博物館の表彰委員会は16日、今年の野球殿堂入りのメンバーを発表。競技者表彰のプレーヤー表彰として、オリックスで一時代を築き、MLBマリナーズでも歴史的な活躍を見せたイチロー氏を選出した。

 イチロー氏は1991年度ドラフト4位でオリックスに入団。仰木監督のもと、登録名が「イチロー」となった94年、レギュラーに定着するとNPB史上初めてシーズン200安打の偉業を達成。独特の振り子打法は野球少年少女もマネするなど、爆発的なブームとなった。

 イチロー氏のゲストスピーカーは王貞治氏が務めた。世界一に輝いた第1回のWBCでは監督、選手の間柄で「待ちに待ったイチロー君の殿堂入りの、この素晴らしい席に出席させていただきまして、大変光栄に思っています」と視線を送った。

 イチロー氏の現役時代を振り返り、「私は1995年に、ダイエーホークスの監督になって、そのときにイチロー君はばりばりのオリックスのスーパースターでした。とにかく私もバッターですから、いろいろバッターとして見たりしても、とにかくボールとバットの芯を結ぶのが本当に天才だと思いました。あれ、人間業ではないと私は思いました」と、その技術の高さに改めて舌を巻いた。

 イチローのメジャーでの活躍にも言及。「アメリカのなかなか日本の人とか海外の人を認めない国が、1年目のイチロー君の活躍に最優秀選手(MVP)という賞を与えたというのは、アメリカという国も私が思っていたよりもちょっと捨てたもんじゃないなと思ったりしたくらい」と誇らしげに語った。

 野手ではイチローに続いて、松井秀喜氏、大谷翔平選手らが活躍している。「イチロー君がアメリカでそういう活躍をしてくれたことが、今の日米の野球のレベルがだいぶ近づいて、まだまだ差はあると思いますけども、ここまで近づいたのは、イチロー君の功績は大だと思います。とにかく、イチロー君の存在はかすむことがないですよね、常に輝き続けていくと思いますので」と、敬意を示した。