桐朋高校時代に二刀流で異彩を放った森井。(C)産経新聞社 センセーショナルなニュースが日米両球界を駆け巡った。現地時間1月15日、アスレティックスは、桐朋高校の森井翔太郎の獲得を発表した。契約金は150万ドル(約2億3700万円)。マイナー…
桐朋高校時代に二刀流で異彩を放った森井。(C)産経新聞社
センセーショナルなニュースが日米両球界を駆け巡った。現地時間1月15日、アスレティックスは、桐朋高校の森井翔太郎の獲得を発表した。契約金は150万ドル(約2億3700万円)。マイナー契約ながら国際契約期間中にNPBを経由しない日本人のアマチュア選手に支払われた契約金としては史上最高額となった。
【画像】「二刀流」森井翔太郎がアスレティックスとマイナー契約 球団が投稿した実際の写真
18歳の若武者がアメリカンドリームを掴みに行く。その第一歩を踏み出した。
二刀流として異彩を放つ才覚に日米14球団のスカウトが集結した昨夏の西東京大会は、富士森に2-9で初戦敗退。その後に森井はメジャー挑戦を表明した昨年9月から12月にかけて複数球団と面談を重ね、熟考を続けてきた。
その中で低予算であるがゆえに若手を積極起用するアスレティックスは、メジャーリーグへの早期昇格を求める本人の意図にも合致。強豪球団とは言い難いチーム情勢だが、厳しい道のりは覚悟のうえ。森井は25歳未満の海外選手との契約が解禁となったこの日に、晴れて契約を締結した。
無論、桐朋での3年間で通算45発をマークした打力と、投手として153キロを計測した肩力など森井の秘める身体能力は、米球界でも垂涎の的だ。早くも現地メディアでは小さくない注目を集めている。
米国内で最大級のネットワークを誇るスポーツ専門局『ESPN』は「ショウタロウ・モリイはショウヘイ・オオタニのようにメジャーで二刀流選手になることを望み、日本のプロ野球を完全に無視するという珍しい決断を下した」と報道。日本のアマチュア選手の大半が伝統的にNPBでステップを踏んでからメジャーリーグに移籍することも伝えた。
決して楽な道のりではない。プロスペクト級の扱いを受ける森井だが、激しいマイナーでの競争を勝ち抜く必要がある。勝手の違う米球界の水にも慣れることも求められるだろう。それでも「できるだけ早く飛び込みたかった」という本人は、『ESPN』で、こうコメントしている。
「偉大な選手になるという夢を追い続けたかった。そして自分の人生とキャリア全体を考えた時に、自分の決断を後悔したくなかった」
大志を抱き、海を渡る18歳。二刀流であれば、当然、メジャーリーグを席巻する大谷翔平の存在がちらつくが、そこは冷静に答えてもいる。
「翔平さんは今のところ、僕から遠く離れた存在の野球選手です。でも、できるだけ早く翔平さんに近づくことが目標です」
大きな夢を追い求めるティーンエージャーの挑戦は、野球選手の未来のためにも興味深いものとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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