江別市を拠点とする小学生のドッジボールチーム「神風クレインズ」が悲願の全国進出に挑む。小学生の全国大会は毎年春と夏に開催されており、昨夏は北海道大会決勝で同じ江別の江東ベルファストに1―2の惜敗。あと一歩で全国切符を逃した。ライバル打倒へ…

 江別市を拠点とする小学生のドッジボールチーム「神風クレインズ」が悲願の全国進出に挑む。小学生の全国大会は毎年春と夏に開催されており、昨夏は北海道大会決勝で同じ江別の江東ベルファストに1―2の惜敗。あと一歩で全国切符を逃した。ライバル打倒へフォーメーションを再整備し、2月8日に同市で開催される春の全国小学生選手権北海道大会で集大成を見せる。

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 ライバルを倒さなければ、全国への道は開けない。発足19年目の神風クレインズが、輝く歴史を刻む準備を整えた。過去最多11人の6年生を中心とし、揺るぎない信念と結束力で初の全国切符獲得へ挑む。

 昨年7月の北海道大会は決勝まで進んだが、江東ベルファストに1―2で惜敗。相手の速いパス回しなどでフォーメーションを崩され、あと一歩で涙をのんだ。

 その後は話し合いを重ねて課題を突き詰め、フォーメーションを再整備。狙われた“穴”を埋めた。「みんなで声を掛け合い、接戦でも耐えられる勝負強さがついた。いまは勝つ自信しかない」。水谷禅主将(江別太小6年)は胸を張る。

 江東ベルファストは同じ江別太小の児童が中心のチームで、拠点も同じ同校体育館。練習試合も頻繁に行い、互いに手の内を知り尽くしている。辻英司監督(52)は「気持ちの強さ」をカギに挙げ、「昨年のチームは6年生が1人だけで、5年生が試合に出続けた。その経験値は大きな強み」と集大成に期待する。

 女子選手も気合十分。工藤彩亜來(さあら)副主将(江別太小6年)は、右人さし指など3度の骨折を乗り越えて競技を続けてきた。励ましてくれた母のためにも「最後まで諦めずに戦いたい」。児童会でも水谷主将が会長、工藤副主将が副会長でリーダーシップを発揮。工藤結人副主将(上江別小6年)らも含め、最上級生たちの意地で最後に“神風”を吹かせてみせる。(石井 睦)

 ◆ドッジボール 1チーム12~20人で構成し、試合は12対12で戦う。外野は1人以上11人以下とし、その中で自由に選べる。外野は相手の内野選手をアウトにしなければ自分の内野に戻れない。相手のノーバウンドの投球を取れなかったり、当てられたらアウト。ただし、顔や頭にボールが当たった場合はセーフ。ボールを取ってから5秒以内に投げなければ、相手の内野ボールとなる。瞬時の判断力が必要だ。