阪神の村上頌樹投手（２６）が１５日、ゴールデングラブ賞受賞に意欲を見せた。達成すれば球団の生え抜き投手では初の栄誉。静岡県沼津市内で行っている自主トレでは、この日から新調したスパイクに好感触を得た。先発として活躍を誓う１年。新相棒ともに守…
阪神の村上頌樹投手（２６）が１５日、ゴールデングラブ賞受賞に意欲を見せた。達成すれば球団の生え抜き投手では初の栄誉。静岡県沼津市内で行っている自主トレでは、この日から新調したスパイクに好感触を得た。先発として活躍を誓う１年。新相棒ともに守備力アップを図る。
進化のために変化を決めた。用具提供を受けるアシックス社が用意したのは「守備に特化」した新スパイク。従来のものから軽量化されたニューモデルで、ソール部分について同社担当者は「歯の配置を含めて一歩目が速くなる。前、横、後ろと３６０度、初速に特化しました」と説明した。
智弁学園時代から同社のスパイクを愛用し、東洋大を経て阪神入団後も同じモデルだった。２３年には最優秀選手（ＭＶＰ）と新人王を同時受賞。昨年は２年連続で規定投球回をクリアしたが、重要性を感じていたのが守備意識だ。「投げた瞬間、野手になる」。ベースカバーにバント処理を磨けば、打者をアウトにする確率は上がる。
２５試合の登板で無失策だった昨季は、リーグトップの４併殺など守備力には定評がある。それでも９月１１日のＤｅＮＡ戦（甲子園）では、山本のライナーが右ふくらはぎ付近を直撃。「ピッチャーゴロも多かった」と苦笑いしたように、守備力アップは自身を助ける。「蹴り出しやすいし、足にフィットした」。新スパイクは心強い味方だ。
その先に見えるのがタイトルだ。名手の称号と言われるゴールデングラブ賞。過去、球団では１９年に西勇が受賞しているが、生え抜き投手の受賞歴はない。「取ってみたいという思いはありますね。狙える時があれば狙いたいです」と村上。真のエースを目指す１年。９人目の野手として、新相棒と守備率１０割を狙う。
