◆大相撲 ▽初場所4日目(15日、東京・両国国技館) 大関・琴桜(佐渡ケ嶽)の綱取りは4日目にして絶望的な状況に陥った。幕内で過去3勝11敗と苦手にしていた西前頭筆頭・霧島(音羽山)との一番。立ち合いで頭をつけての右四つ左上手の十分の体勢を…

◆大相撲 ▽初場所4日目(15日、東京・両国国技館)

 大関・琴桜(佐渡ケ嶽)の綱取りは4日目にして絶望的な状況に陥った。幕内で過去3勝11敗と苦手にしていた西前頭筆頭・霧島(音羽山)との一番。立ち合いで頭をつけての右四つ左上手の十分の体勢をあっさり許すと、相手の得意な形に、何もできずに土俵を割った。支度部屋で取組内容について問われると、一点を見つめ、小さく息を吐きながら1分近く沈黙。今後の修正点を投げかけられると「切り替えていくだけです」と口にした。

 2日目から大関になって自己ワーストタイの3連敗。横綱昇進への内規は「2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、序盤の5日間で3敗して昇進した例はない。12勝3敗での昇進は3例あるが、3連敗での成功はなく、祖父の先代・琴桜に並ぶ横綱への道が消えかかっている。

 八角理事長(元横綱・北勝海)は「相撲がおとなしい。積極的にいくしかない。相手にのみ込まれている」と指摘し、絶望的状況を「苦い経験をいい方向に持っていってほしい」と評した。