【サン・セバスティアン(スペイン)13日=豊福晋】Rソシエダードの日本代表MF久保建英(23)が、ホームのビリャレアル戦で決勝点となる今季公式戦5点目を決めた。後半6分に、自陣からの独走でもたらした25年初ゴールに「Rソシエダードに来てか…
【サン・セバスティアン(スペイン)13日=豊福晋】Rソシエダードの日本代表MF久保建英(23)が、ホームのビリャレアル戦で決勝点となる今季公式戦5点目を決めた。後半6分に、自陣からの独走でもたらした25年初ゴールに「Rソシエダードに来てからのベストゴール」と自画自賛。公式戦3戦ぶりの先発起用に応える活躍で、チームの1―0での勝利に貢献し、22年夏にRソシエダードに加入してから公式戦でゴールすれば、19勝1分けという“不敗神話”も継続された。
見ている全ての人に衝撃を与える圧巻のゴールだった。0―0の後半6分。自陣から久保は、オヤルサバルが前方に大きく蹴り出したボールに一早く反応。バウンドしたボールを頭で押し出し、ファウルを覚悟で手を使って止めようとするDFをものともせずに突進。エリア内にドリブルで進み、相手DFの股を抜いてかわし、最後は倒れ込みながら左足で決めた。一人で打開した鮮烈な約60メートル独走弾に「(相手が)すごい距離を詰めてきているなと思ったので一回、落ち着いて縦にいくふりをして中にいったら、うまく股の間を通った。狙い通りにいったかなと思います」と笑った。昨年11月以来の今季リーグ4点目で両手を広げ、客席にアピールする姿は自信に満ちあふれていた。
特別なゴールにもなった。「Rソシエダードでのベストゴールか?」と問われると、一瞬考え、こう答えた。
「ベストゴールかもしれない。(欧州リーグ)アヤックス戦で決めたようなゴールもあったけど、今日のゴールの方が完成度が高い」
22年夏にRソシエダードに加入後、公式戦通算21点目。得点すれば19勝1分けという“不敗神話”も継続された。後半38分に交代でピッチを去る際には盛大な「KUBOコール」で見送られ、試合のマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれた。今季は残り半分だが、目標の2ケタ得点も十分可能だ。「25年は試合結果を見た時に、また久保が点を取ってるな、また活躍しているな、と思われる一年にしたい。結果を出せて良かった。今年の目標は、3つある大会(リーグ戦、国王杯、欧州リーグ)の全てで生き残っていくこと」。華々しく、新年のスタートを切った。
◆久保の不敗ゴール A代表で得点した試合は22年6月のガーナ戦(4〇1)、23年6月のエルサルバドル戦(6〇0)、同11月のシリア戦(5〇0)、24年1月のバーレーン戦(3〇1)、同9月の中国戦(7〇0)で5戦全勝。クラブでは、18年に横浜MでJ1初ゴールを決めて以降、FC東京、マジョルカ、ビリャレアル、ヘタフェ、Rソシエダードでの合計33試合を31勝2分けで不敗。A代表とクラブで得点した試合は36勝2分けとなった。