阪神・大竹耕太郎投手(29)が14日、長崎県の長崎県営球場で、昨季現役を引退した前ソフトバンク・和田毅氏(43)、チームメートの富田蓮投手(23)らとの自主トレを公開し、キャッチボールや恒例の坂ダッシュなどで約5時間汗を流した。師匠からキ…
阪神・大竹耕太郎投手(29)が14日、長崎県の長崎県営球場で、昨季現役を引退した前ソフトバンク・和田毅氏(43)、チームメートの富田蓮投手(23)らとの自主トレを公開し、キャッチボールや恒例の坂ダッシュなどで約5時間汗を流した。師匠からキャリアハイとなるシーズン15勝に太鼓判を押された左腕は、3年連続2桁勝利と完投数増を誓った。
朝9時に気温9度、日差しも暖かい長崎で、大竹はさらなる高みを目指すために懸命に走り込む。3年連続2桁勝利を見据える今シーズン。和田氏は「15勝以上を目指してほしい。勝てるだけの下積みというか、2年連続で12、11勝と来ているので」と太鼓判を押し、「より自分を高めたい、もっと貪欲に」という向上心を15勝できる根拠とした。
師匠の言葉を受けた大竹は「去年でも、あそこでもうひと粘りしたら勝てたなって試合が何試合もあるんで。耐えられる体の強さとか精神面があれば、(15勝は)全然無理な数字ではない。自分に期待したい」と力強く語った。
2桁を目指す上で描く投手像がある。「六、七回で代わるシーンが多いので、『完投させたい』っていうふうに見えるピッチングをしたい」。ソフトバンク時代は19年に1回、阪神移籍後はプロ初完封勝利を挙げた23年7月5日の広島戦のみの計2回だ。
「和田塾」名物の護国神社前の坂ダッシュは、長いイニングを投げる上で重要だと話す。「『ここで諦めたら、これ六回だな』みたいな。ここからが七、八、九回っていう意識で」と後半になるにつれてきつく感じる長い坂道も、加減することなく走り切る。完投をイメージして走り込むことがシーズンにもつながると考える。
この日は「今年は革質が一番いい」とされる黄色のニューグラブで、球場のマウンドから20球を投じた。「体的に疲労の蓄積もある中での3年目。体のケアやトレーニングをより入念にやってきた。そういう準備の上でシーズンに入っていけるように」と着実に状態を上げていく。
和田氏は今季から同学年の藤川監督が指揮を執ることもあり、「監督も球児に、藤川監督になるので、その中心として戦ってほしい」とエールを送った。大竹も「ニーズに応えられるような投球をできるように」と期待に応える意気込みだ。
大竹と同じ30歳シーズンに和田氏は17勝と自己最多勝利を挙げた。「投げながら、反省しながら3年目もキャリアハイ。そこを目指してやりたい」と大竹。諦めずに走り、追い込んだ先に、これまでの自分を超えた姿を見る。