ラスト開講でレジェンド魂を継承だ! 昨季限りで現役を引退した元ソフトバンク和田毅氏(43)が14日、長崎市で合同自主トレを公開した。ラスト開催となった今回の「和田塾」は指導者の位置づけで参加。“塾長後継者”に阪神大竹…

ラスト開講でレジェンド魂を継承だ! 昨季限りで現役を引退した元ソフトバンク和田毅氏(43)が14日、長崎市で合同自主トレを公開した。ラスト開催となった今回の「和田塾」は指導者の位置づけで参加。“塾長後継者”に阪神大竹耕太郎(29)、ロッテ小島和哉(28)の両左腕投手を指名した。日米通算165勝を挙げたノウハウや人脈を引き継ぎ、早大の後輩2人にバトンを託した。

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大勢の報道陣を前に、和田氏が愛弟子にバトンを託すことを明言した。

「大学の後輩ですし、彼らが年長者なので。引き続きやってくれると、僕は信じていますけど」

昨季限りで現役を引退。長崎での「和田塾」も今年7年目でラスト開講となった。毎年、他球団の若手選手を含め、大所帯で一緒に汗を流してきたが、今回は指導者として参加。「塾長」としての役割も最後だ。その後継者に指名したのが、阪神大竹、ロッテ小島の2人だった。

「まずは2人で引っ張ってほしい。彼らであれば大丈夫であろうと信じている。ここ(長崎)で30、40人のキャンプをしてほしいなと思います」

2人にはノウハウや築き上げてきた人脈も引き継いだ。宿泊先の責任者を紹介し、使用するグラウンドの球場長と連絡先交換のパイプ役も担った。「今まで全部、自分が手配をしていた。それを大竹と、小島に『こういう感じでやってたよ』みたいな」。来年について未定な部分もあるが、引き継ぎ作業は終えている。

超ハードメニューで有名な和田氏の自主トレ。食事トレーニングに、おなじみの坂道ダッシュなど…。そこに43歳まで最前線で投げ続けた秘訣(ひけつ)があるのも事実だ。だが、後輩にその練習メニューは強要しない。

「トレーニング方法は彼らがどんどん変えていった方がいいと思う。新しいものにバージョンアップするのは当たり前。小久保さんの言葉ですけど『古き良きもの』を残していってほしい」

ユニホームは脱いでも、現役時代と変わらずにかわいい後輩の活躍を期待する。「昨年の成績を全員が上回ってほしいのが一番。今年、過去最高の結果を全員が出してほしい」。

日米通算165勝を挙げたレジェンド左腕が残したレガシーは、これからも継承されていく。【佐藤究】

○…和田氏がマウンドから最後の勇姿を届ける。球団は今春に和田氏の引退セレモニー実施を検討中。和田氏は「球団の方と話をしています。(まだ)発表はできないけど、考えてくれているようなので。そこへ向けてベースまで届く準備をしたい」と意気込んだ。この日は「和田塾」恒例の坂道ダッシュで激走。約170メートルの急勾配の坂を5本も駆け上がった。「走ったというか、走らされました。マスコミさんのおかげで明日はいい筋肉痛です」と笑った。