Mスポーツ・フォードは、ラトビア出身の若手、マルティンス・セスクスとレナース・フランシスのコンビが、2025年のWRC6戦にラリー1マシンで参戦することを発表した。初戦は2月のラリースウェーデンとなり、フォード・プーマ・ラリー1をドライブす…
Mスポーツ・フォードは、ラトビア出身の若手、マルティンス・セスクスとレナース・フランシスのコンビが、2025年のWRC6戦にラリー1マシンで参戦することを発表した。初戦は2月のラリースウェーデンとなり、フォード・プーマ・ラリー1をドライブする。
現在25歳のセスクスは、昨年のWRCでラリー1デビュー。ポーランドで、史上初のノンハイブリッドでのラリー1での参戦を果たした。金曜日の開幕ステージでいきなりセカンドベストタイムをたたき出すと、週末を通して上位陣に割って入り、ハイブリッドのパワーを得られないマシンでありながら総合5位フィニッシュという好リザルトを収めた。
その後、母国ラトビアで初開催されたWRCイベントでフルハイブリッドのラリー1マシンにアップグレード。SS3では自身初となるステージウインを奪取し、週末を通してポディウム争いに絡んだ。ジュニアWRC、ERCと着実にステップアップを果たしてきたセスクスにとって、Mスポーツ・フォードからのトップレベルでのスポット参戦は、キャリアの次章に進むチャンスとなる。
スウェーデンの後は、チームからフルタイム参戦するグレゴワール・ミュンステール、ジョシュア・マカリアンとともに、ポルトガル、サルディニア、ギリシャ、エストニア、フィンランドとラフ路面での参戦プログラムが組まれている。将来のラリースターとなる若手育成に注力するMスポーツ・フォードとしては、ドライバーズラインナップに新たな若手を加えることになる。
セスクスはラリー1へのステップアップにあたり、Mスポーツ・フォードWRTのスポンサーであるセーフティ・カルチャーの支援を受けている。セスクスの有望な才能がオーストラリアを拠点とするIT企業、セーフティ・カルチャーの目に留まり、セスクスのスポット参戦決定において重要な役割を果たした。セスクスは今季、セーフティ・カルチャーが支援するドキュメンタリー動画シリーズ「More than Machine」のファイナルエピソードでも予告されていた。
More than Machine:Boiling Point
https://youtu.be/vkct09TmRqg?si=wDmYRWAQ0XjBazC2
Mスポーツ・フォードWRTのチーム代表、リチャード・ミルナーは「昨シーズン、マルティンスはあっという間にたくさんの新しいファンを作ったと思う。あの素晴らしいパフォーマンスで、今年6戦のプログラムを得られたのは、素晴らしいことだ」とセスクスを称賛する。
「もちろん、彼自身のスポンサーやセーフティ・カルチャーの支援がなければ、今年の活動は不可能だった。関わってくださるすべての方に感謝したい。また、昨年のイベントで予算調達に貢献してくれたWRCプロモーターのことも忘れてはならない。こうした支援の集大成によって、今日の発表に至った。今年、マルティンスとレナースがどんな成果を収めてくれるのか、本当に楽しみにしている。昨年のチリですべては順風満帆にはいかないことを思い知らされたが、彼が見せた速さに加え気持ちの強さやキャラクターもよく分かっているので、2025年のラインアップに彼を加えることは素晴らしい決断だと自負している」
セーフティ・カルチャーの創始者であるルーク・アネアは「マルティンスは天性の才能の持ち主だ。ドライビングやアプローチにおいて類い稀なる素質を持ち、ラリー界に衝撃を与えてくれる。世界最高のドライバーにも打ち勝てるほどのペースを披露しているので、2025年、またトップレベルで争う姿が見られることを楽しみにしている」と期待を語る。
今季もラリー1マシンでの参戦が決まったセスクスは「今年もMスポーツ・フォードWRTとのコラボレーションを継続できることに、心から沸き立っているよ! 昨年、WRCでラリー1デビューしたことで、Mスポーツ・フォードとセーフティ・カルチャーの両社からこのような信頼を得ることができ、本当に光栄に思っている。加えて、ラトビアの長年のスポンサーと新しいスポンサーの両方が、自分たちの努力を支援することに心から関心を持ってくれていることは、非常にスリリングなことだ!」と喜びや気合いを見せる。
「この機会は、WRCのラリー1カテゴリーでさらに前進するための大きなモチベーションになる。2025年はたくさんの新しいチャレンジが待ち受けているが、その学びやファンに喜んでもらうことに向けてこれまで以上にモチベーションを高めているし準備もできている。2025年シーズンの半分に参戦できるチャンスは、今後に向けて貴重な経験を積むことにつながる。現状の6戦に加え、サウジアラビアにもプーマ・ラリー1で参戦できるようにすることを目標にしている。 それを実現するために必要な財政的支援を確保するため、シーズンを通して積極的に取り組んでいく」