世界カーリング連盟は14日、競技で使用されるブラシにおいて、承認のプロセスを見直しに取り組む声明を発表した。一部メーカーからスイープ機能が向上したヘッドが使われたブラシが登場。グランドスラムに出場している男女合わせて30チームが共同で同連…
世界カーリング連盟は14日、競技で使用されるブラシにおいて、承認のプロセスを見直しに取り組む声明を発表した。一部メーカーからスイープ機能が向上したヘッドが使われたブラシが登場。グランドスラムに出場している男女合わせて30チームが共同で同連盟にルールの見直しを訴える声明を発表しており、日本のロコ・ソラーレや中部電力、北海道銀行も名を連ねていた。
ロコ・ソラーレは吉田知那美のインスタグラムで「私たちは、カーリングの誠実性を守り、すべてのアスリートに公平な競技環境を確保することに全力を尽くしています。最近のスイーピング技術の発展は、明確な用具基準の確立とテストの透明性向上が緊急に必要であることを浮き彫りにしています。私たちのスポーツの核心になるのは、技術、正確さ、そして公平さです。私たちはこれらの価値に反映するルールを求めて団結し、主張していきます。選手、チーム、メーカーと共に協力し合い、未来の世代のためにカーリング精神を守るための取り組みを進めていきます。 ロコ・ソラーレ/Team FUJISAWA」と声明を出した。
選手らの訴えによると、問題となっているのはバランスプラス社の「RS2.0Firm」と、ゴールドライン社の「Pursuer」。承認期限だった1月1日を目前に発表されたこの2つのブラシは現在の仕様に準拠して認定されている一方で、使用されている「スキン」が氷上でのパフォーマンスを向上させているという。同スキンは以前ルールに非準拠とされたハードライン社の「インサート」と「同様の働きをすると考えられる」とした。14日から始まるグランドスラム大会においては使用せず、大会中にチーム、メーカーとの話し合いの場を設けること、男子世界選手権の間に26年五輪以降のルール設定に向けたブラシテストを行うこと、世界連盟のテスト結果の公表などを求めている。
一方でバランスプラス社は声明を発表し、ブラシについて「長く世界連盟と協力してきた」と前置きした上で「多くのカーラーは2016年にブラシの効果を弱めたいと言った後もブラシのフォームを硬くするように要求し続けている。トップ選手が使用を拒否していたら、新しい硬めのフォームが市場で地位を確立することはなかった」と、皮肉を交えて主張した。