◆第72回日経新春杯・G2(1月19日、中京競馬場・芝2200メートル) 今週19日に東西で2重賞が行われる。第72回日経新春杯・G2(中京)では昨秋オープン入りした5歳牡馬のタッチウッドが、初タイトルを目指す。 実績馬の壁を突き破る。タッ…
◆第72回日経新春杯・G2(1月19日、中京競馬場・芝2200メートル)
今週19日に東西で2重賞が行われる。第72回日経新春杯・G2(中京)では昨秋オープン入りした5歳牡馬のタッチウッドが、初タイトルを目指す。
実績馬の壁を突き破る。タッチウッドは5歳春にして、今までレースで走ったことが4度だけ。「重賞でもという気持ちはあるけど、まだキャリア5戦目。いい経験を積んでいきたい」と武幸調教師は先を見据えながら期待を込めた。
昨年の札幌記念など重賞3勝を挙げるノースブリッジの半弟は、一戦ごとに強烈な輝きを放ってきた。2歳暮れの新馬を6馬身差で圧勝すると、続く共同通信杯は出遅れながらも強引に先手を奪う大味な競馬ながらも2着。皐月賞こそ折り合いを欠いて完敗だったが、脚元の不安などで約1年7か月ぶりだった前走は条件戦とはいえ、2着に2馬身半差の鮮やかな逃げ切りだった。トレーナーは「前回は長い休養明けで久々だったけど、レース後にダメージがないのが一番だね。潜在能力は高い馬」とうなずく。
紆余(うよ)曲折を経て、戻ってきた重賞の舞台。先月末から栗東・坂路で時計を出し始め、武幸師自ら騎乗した1週前は54秒4を楽にマークした。「いい動きだった。良くも悪くも、前走と変わりない」。手綱を託すのは皐月賞以来となる兄の武豊。高い資質が花開く瞬間を待っている。
(山本 武志)