阪神の糸原健斗内野手(32)が13日、苦手イメージ払拭で出場機会増を誓った。この日は甲子園球場に隣接する室内練習場、クラブハウスなどで打撃練習やノックなどトレーニング。近年は主に代打の切り札として右投手攻略の役割を担ってきたが、セオリーを…

 阪神の糸原健斗内野手(32)が13日、苦手イメージ払拭で出場機会増を誓った。この日は甲子園球場に隣接する室内練習場、クラブハウスなどで打撃練習やノックなどトレーニング。近年は主に代打の切り札として右投手攻略の役割を担ってきたが、セオリーを打破すべく猛アピールを狙う。

 長く球界の常識とされてきた左キラーの法則。一般的に左投手が少なく対戦機会も限られている。左打者にとっては「背中から球がくるイメージ」で体が開きやすく、死角が生まれることなどから対戦が不利とされる。阪神では「ゴジラキラー」として巨人時代の松井を封じた遠山が有名だ。

 だが、近代野球では幼少期から対戦機会も多く、「○○キラー」と呼ばれる左腕も少なくなった。糸原も「苦手ではない」と言い切るように、全試合に出場した18年の対左打率は・286。直近では昨年が5打数2安打、一昨年が2打数1安打で、数は少ないながら結果を残す。技術に裏打ちされた攻略方法がある。

 「左投手の時はちょっと開き気味に打席に入る意識でいます。踏み込む時には開かないようにいくので、左の方がより意識できるんですよ。開きを抑えられるというか」

 大谷(ドジャース)や吉田(レッドソックス)らとも同じ理論で「苦手意識はない方が絶対にいい」と今オフも練習に励む。藤川監督も固定観念にとらわれず、データ重視で選手起用する基本方針を示す。新監督の前でキャンプ、オープン戦と結果を出せば自然と活躍の場も広がっていく。昨オフには取得した国内FA権を行使せず残留を表明。タイガース愛を貫いた男が本気で、レギュラー再奪取を狙っている。