3日間開催となる中央競馬。3日目の1月13日には3歳の重賞、GIIIシンザン記念(中京・芝1600m)が行なわれる。 過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は1勝、2着1回、3着1回とその信頼度は低い。一方で、7番人気以下の伏兵がし…
3日間開催となる中央競馬。3日目の1月13日には3歳の重賞、GIIIシンザン記念(中京・芝1600m)が行なわれる。
過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は1勝、2着1回、3着1回とその信頼度は低い。一方で、7番人気以下の伏兵がしばしば馬券圏内(3着以内)に突っ込んできており、波乱の多い一戦と言える。
実際、3連単では10万円超えの高配当が6度も生まれている。昨年も17番人気のウォーターリヒトが3着に入って、3連単は21万円6260円という高額配当となった。
そうした状況を鑑みれば、"荒れる"想定で狙いを絞ってみるのも悪くない。そこで、過去10年の結果を参考にして、今年のレースで台頭しそうな穴馬候補をあぶり出してみたい。なお、今年は阪神競馬場の改修工事の影響によって中京開催となるが、過去にも中京競馬場で行なわれており(2021年~2023年)、開催時期、距離とも変わらないため、京都開催の過去データもそのまま参照する。
まず注目したいのは、新馬戦を勝ち上がったばかりの馬である。というのも、一昨年のライトクオンタム(2番人気)、昨年のノーブルロジャー(3番人気)と2年連続で勝利を飾っているうえ、2016年に2番人気で2着となったジュエラー、2018年に7番人気で2着と好走したツヅミモン、2019年に4番人気で勝利したヴァルディゼールなど、1戦1勝馬が何度も勝ち負けを演じているからだ。
そして今年は、新馬勝ちを果たしたばかりの馬が2頭出走する。カラヴァジェスティ(牡3歳)とリラエンブレム(牡3歳)だ。
カラヴァジェスティは東京の新馬戦(11月3日/芝1400m)でデビュー。大外からメンバー最速の上がりを繰り出して、鮮やかな差しきり勝ちを決めた。片や、リラエンブレムは京都の新馬戦(10月27日/芝1600m)で初陣を飾った。中団の外目を追走し、4角手前で先頭集団に取りつくと、直線半ばで抜け出してそのまま押しきった。
ともに、非常に魅力的な存在だ。配当的な妙味を考えれば、カラヴァジェスティがオススメだが、前出した過去例の馬たちはすべて1600m以上のレースを勝ち上がってきた。その点からすると、リラエンブレムのほうが有望だが......。
続いて目がいくのは、前走で3戦目、あるいは4戦目の未勝利戦を勝ち上がってきた馬である。こちらも、一昨年のトーホウガレオン(4番人気3着)、昨年のウォーターリヒト(17番人気3着)と2年連続で馬券に絡んでいるのだ。あと、2021年に8番人気で2着と奮闘したルークズネストも同様のタイプだ。
これらと同じく前走で3戦目、あるいは4戦目の未勝利戦を勝ってきた馬が今年もいる。ラージギャラリー(牝3歳)とリカントロポ(牡3歳)だ。ほか、オンザムーブ(牡3歳)、ゴールデンカイト(牡3歳)も前走で未勝利勝ちを決めてきた馬たちだが、前者は5戦目、後者は2戦目ゆえ、対象から外したい。
シンザン記念での一発が期待されるリカントロポ
photo by Eiichi Yamane/AFLO
2頭のうち、より魅力を感じるには、リカントロポだ。過去例に挙げた3頭の戦績をあらためて振り返ってみると、3頭ともそれまでのレースで掲示板を外したことがなく、ラージギャラリーは新馬戦で8着と惨敗を喫しているのが気がかり。
また、リカントロポは前走の未勝利戦(11月2日/京都・芝1800m)で好位から抜け出して、5馬身差の圧勝劇を披露。その勝ちっぷりからして、重賞でも上位争いに加わってもおかしくない。
最後に、シンザン記念は"荒れる"としながら、注意を促したい点がひとつある。それは"2番人気の馬は押さえたほうがいい"ということ。なにしろ、過去10年で3勝、2着2回、3着2回と断然の成績を収めているからだ。
現状、2走前のGIIIサウジアラビアロイヤルC(10月5日/東京・芝1600m)3着、前走のGII京王杯2歳S(11月2日/東京・芝1400m)2着のマイネルチケット(牡3歳)がその候補となるが、はたして......。