◆大相撲 ▽初場所初日(12日、東京・両国国技館) 2場所連続全休明けの横綱・照ノ富士(33)=伊勢ケ浜=が、小結・若隆景(30)=荒汐=に敗れ、黒星発進を喫した。立ち合いで下から当たられてやや体勢を崩し、肩透かしで転がされた。わずか1秒。…

◆大相撲 ▽初場所初日(12日、東京・両国国技館)

 2場所連続全休明けの横綱・照ノ富士(33)=伊勢ケ浜=が、小結・若隆景(30)=荒汐=に敗れ、黒星発進を喫した。立ち合いで下から当たられてやや体勢を崩し、肩透かしで転がされた。わずか1秒。場内は騒然となった。10場所ぶりに三役に返り咲いた若隆景とは、過去の対戦成績は幕内で10戦全勝(不戦敗を除く)。まさかの黒星発進に、苦笑いで一礼。支度部屋では取材に応じずに引き揚げた。

 古傷の両膝痛や糖尿病などの影響による2場所連続の全休から戻ってきた。両膝にはテーピングがガッチリと巻かれている状態だが、今場所直前には「駄目だったら駄目で、結果はどうなろうと認めるしかない。自分の中でやれることをやってきたので」と横綱としての覚悟を口にしていた。

 横綱昇進後、休場明け5場所のうち4場所で優勝を飾ってきた。八角理事長(元横綱・北勝海)も「まだ地に足が着いてない。苦しい場所になるのは確かだが、やってくれるでしょう」と奮起を期待した。一人横綱が2日目から意地を見せる。(林 直史)