◆第41回フェアリーS・G3(1月12日、中山競馬場・芝1600メートル、良) 3歳牝馬限定の第41回フェアリーS・G3が12日、中山競馬場で行われ、2番人気のエリカエクスプレス(戸崎)が従来の記録を0秒9も更新するレースレコードで快勝。無…
◆第41回フェアリーS・G3(1月12日、中山競馬場・芝1600メートル、良)
3歳牝馬限定の第41回フェアリーS・G3が12日、中山競馬場で行われ、2番人気のエリカエクスプレス(戸崎)が従来の記録を0秒9も更新するレースレコードで快勝。無傷2連勝で重賞初Vを飾った。20年にデアリングタクトで牝馬3冠を制覇した栗東・杉山晴厩舎から、同じエピファネイア産駒のスター候補が誕生した。
夢の膨らむ勝ちっぷりだ。エリカエクスプレスは、前の2頭を見る形で直線を向くと、一頭だけ次元の違う脚で楽々と3馬身突き抜けた。時計のかかる冬の中山で、1分32秒8と驚きのレースレコード。デビュー2連勝で重賞Vに導き、16年連続重賞勝利を達成した戸崎は「能力を感じていたので、リズム良くいければ、結果はついてくるんじゃないかなと思っていた」と、大きくうなずいた。
前半の行きっぷりが良かったが、速いペースで流れたぶん、3番手でも息を入れられた。2戦目でテンションの高い面をのぞかせたが、それ以上に伸びしろを感じさせた内容。杉山晴調教師は「ただただ、ポテンシャルの高さが目についた感じ」と思わずうなった。
同厩舎でエピファネイア産駒の牝馬と言えば、20年の牝馬3冠馬デアリングタクト。エリカエクスプレスが日本ダービーを含むクラシック全5競走に登録しているのも期待の表れだ。「桜花賞(4月13日、阪神)に向けて直行か(その前に)使うのかはオーナーサイドと相談して」と指揮官。栄光に向かって加速していく。(坂本 達洋)
◆エリカエクスプレス 父エピファネイア、母エンタイスド(父ガリレオ)。栗東・杉山晴紀厩舎所属の牝3歳。北海道浦河町・三嶋牧場の生産。通算成績は2戦2勝。総獲得賞金は4576万7000円。重賞初勝利。馬主は三木正浩氏。