◆FA杯3回戦 クリスタルパレス1―0ストックポート(12日、セルハースト・パーク) 7試合行われ、日本代表MF鎌田大地(28)が所属するクリスタルパレスはホームでリーグ1(英3部リーグ)所属のストックポートと対戦。鎌田はこの試合3―4―3…

◆FA杯3回戦 クリスタルパレス1―0ストックポート(12日、セルハースト・パーク)

 7試合行われ、日本代表MF鎌田大地(28)が所属するクリスタルパレスはホームでリーグ1(英3部リーグ)所属のストックポートと対戦。鎌田はこの試合3―4―3の中盤中央左サイドで先発すると、昨年11月2日のウルバーハンプトン戦以来となる90分フル出場を果たし、1―0勝利に貢献した。

 スコアは1―0辛勝という結果になったが、ポゼッションは格上のクリスタルパレスが74・8%とボールを完全に支配した。

 直近のリーグ戦は6試合2勝3分1敗で勝ち点「9」を奪取して順位を15位に押し上げた。しかしそのプレースタイルは相手にボールを持たせて、守備を固めてカウンター。足元に自信がある鎌田にとっては難しい試合が続いている。

 ところがこのFA杯第3回戦で28歳日本代表MFが本領を発揮した。前半4分のエゼのゴールは左サイドをドリブルで駆け上がり、相手ペナルティーエリア(PA)内に侵入した鎌田からの折り返しパスが起点。ストックポートMFベイリーが左足ではじいて、アシストはつかなかったが、鎌田のパスがエゼに通って、エースが右足を振り切り、クリスタルパレスが先制。結局このゴールが決勝点になった。

 鎌田は試合後「相手が下(3部リーグ)のチームだったこともありますが、ボールを支配して戦えた」と語ると、「今日のようなプレーをフランクフルトやラチィオ、代表でもやっている。最近は守備を固めてカウンターというスタイルですが、こういうプレーをプレミアリーグでもできたらというのが理想」と続けて、得意のポゼッション・サッカーの中で輝いた試合を振り勝った。

 ワンタッチの正確なパスで相手を翻弄した。セカンドボールもよく拾った。相手のパスカットも度々見せ、コーナーやFKも蹴った。

 「格下との試合でもう少し点を取るべきだった」と鎌田。それでも久しぶりにショートパスをつなぐサッカーを楽しんだ。

 しかしクリスタルパレスは戦術を変えて、リーグ戦で結果を出している。

 鎌田は「スタイルのギャップで今季の僕が少し苦しんでいる部分はある」と語ったが、「そういう中で選手として成長できることも沢山ある」と続けて、プレミアリーグ・デビュー年の後半戦にさらなる奮起を誓っていた。