東京六大学野球の東大が12日、都内の同大学グラウンドで始動し、副将の酒井捷外野手(3年・仙台二)が東大初となる野手としてのプロ入りを目指すことを明かした。 「周りが就職活動を始める中、自分がどうしたいのか去年はめちゃくちゃ悩んだ。今はプロ…

 東京六大学野球の東大が12日、都内の同大学グラウンドで始動し、副将の酒井捷外野手(3年・仙台二)が東大初となる野手としてのプロ入りを目指すことを明かした。

 「周りが就職活動を始める中、自分がどうしたいのか去年はめちゃくちゃ悩んだ。今はプロ一本で覚悟を決めました」

 2年秋に打率・316で東大では6年ぶりのベストナインを受賞し、23年12月に大学日本代表の候補強化合宿に参加。だが、昨春はリーグ戦前に右膝の前十字靱帯(じんたい)断裂を負いシーズンを棒に振った。保存療法を選択し昨秋に復帰も成績は振るわず。それでも、東大から17年度ドラフト7位で日本ハムに入団した宮台康平投手を中学時代に見て抱いた夢は変わらなかった。

 現在は打球速度向上のため増量中で、昨秋の76キロから80キロに。狙うは、東大では95年春の間宮敦以来となる首位打者だ。強い決意で文武両道の極致に挑む。

 ◇酒井 捷(さかい・すぐる)2003年10月14日生まれ、21歳。宮城県仙台市出身。172センチ、80キロ。右投げ左打ち。小学2年時から寺岡ブラザーズで野球を始め、寺岡中では軟式野球部に所属。仙台二では1年春からベンチ入り。東大文科二類に現役合格し、1年秋にリーグ戦デビュー。主に1番としてリーグ戦通算36試合に出場し打率・248、1本塁打、7打点。50メートル走6秒0、遠投100メートル。