<バスケットボールBリーグ3部(B3):新潟72-61岡山>◇11日◇第16節◇アオーレ長岡ニューフェースが新年初戦を彩った。新潟は岡山に72-61で勝ち、25年のスタートを白星で飾った。昨年末に加入した新戦力、日体大4年のコンゴ人留学生P…
<バスケットボールBリーグ3部(B3):新潟72-61岡山>◇11日◇第16節◇アオーレ長岡
ニューフェースが新年初戦を彩った。新潟は岡山に72-61で勝ち、25年のスタートを白星で飾った。昨年末に加入した新戦力、日体大4年のコンゴ人留学生PFムトンボ・ジャン・ピエール(22)がチーム最多の15得点。初のMVPにも選出された。PG五十嵐圭(44)も14得点、7アシストと大黒柱の貫禄を見せた。新人とベテランのキーマンがけん引して勝利をもぎ取った。
◇ ◇ ◇
ムトンボが新年早々、アオーレ長岡の新潟ファンを沸かせた。39-31の第2クオーター(Q)残り1分19秒、リング下に走り込んで右手1本で豪快なダンク。「第2Qになって意識してダイブするようにした」。第1Qはパスをもらうタイミングがつかめず、攻撃でボールに触る機会が少なかった。それを修正し、突き放す場面で得意なショットをきっちり決めた。
守備でも206センチの長身を生かしたブロックショットを2本決め、リバウンドもチーム2番目の8を記録。試合後、MVPに選出されたプレー内容を、鵜沢潤監督(43)は「彼本来の力を出してきた。これからが楽しみ」と絶賛した。
昨年末に「留学実績枠」で入団。12月28日の立川戦、13得点でデビューした。29日の2戦目には先発に抜てきされた。この日は加入3試合目ながら2試合目の先発。「若くてエネルギッシュな選手はどんどん使う」という指揮官の期待に個人の結果と勝利への貢献で応えている。
試合後のMVPインタビューでは、隣に立ったSG川村卓也(38)の“ささやき”に従って「オレンジブースター、最高!」とあいさつ。「もっと日本語をうまくならないと」と苦笑いするが、練習後にチームメートと食事に行くなど、すっかりなじんでいる。「MVPはうれしい。ただ、自分だけじゃなくチームが頑張ったから」。片言ながら思いを込めた言葉で、喜びと全力を尽くす姿勢を表現した。【斎藤慎一郎】
○…五十嵐はMIPに選出された。14得点はムトンボ続くチーム2番目で、7アシストは両チーム最多。「相手の守備を見ながら打っている」という3点シュートは8本中4本成功した。特にアシストについては「前半戦より選択肢が少しずつ増えている」と手ごたえを話した。この試合を観戦した島田慎二チェアマン(54)が開始前に新潟のロッカールームを訪れ「ケガなく頑張って」と激励された。「B3になっても新潟に足を運んでくださった」と、リーグトップの言葉を意気に感じてコートに立った。
○…試合前、Bリーグの島田慎二チェアマンが「ブースターミーティング」に出席し、新潟後援会員と意見交換を行った。「B・革新」と銘打った、26年から始まる新編成のリーグについて説明。「新潟の今後の構想をどう考えるか」やなど問いに「県全体から応援してもらえる状況をつくること。お金がないからできない、では未来永劫(えいごう)できない」と話した。また、課題の専用練習場設置についても「チーム格差は練習環境の格差と比例する。環境整備は至上命題」と球団に行動を促した。