オリックスのドラフト5位・東山玲士投手(24)=ENEOS=が11日、プロの世界で“メンタリスト”としての能力発揮へ意気込んだ。香川県屈指の進学校で知られる丸亀から、同大の心理学部へ進学。卒論テーマは「緊張、緩和にもたらす影響」。社会人時…
オリックスのドラフト5位・東山玲士投手(24)=ENEOS=が11日、プロの世界で“メンタリスト”としての能力発揮へ意気込んだ。香川県屈指の進学校で知られる丸亀から、同大の心理学部へ進学。卒論テーマは「緊張、緩和にもたらす影響」。社会人時代にも効力を発揮した大学時代の研究を生かして“リラックス投球”で相手を封じる。
“メンタリスト東山”が、ベストパフォーマンスのため緊張を和らげる重要性を力説した。同大時代に心理学部で学んだのは緊張と緩和。「野球に通じるところが結構あった」。大事なのは興奮状態へ作用するとされる交感神経を静め、リラックス時に働きが高まる副交感神経を優位にすること。東山が解説する。
「緊張するときは基本的に交感神経が優位になっているので、副交感神経を優位にするために、オーソドックスですけど深呼吸をするとか。目をつぶるとか」
つまり、緊張状態時に副交感神経の働きを高めれば、心拍数が低下し緊張の緩和につながるという。「試合で何回か試して、自分なりに(リラックス方法を)持っている」。自ら社会人時代などで効果を実証済みだ。
他競技のアスリートからも学びたい。パリ五輪競泳男子200メートル平泳ぎで、5位入賞を果たした花車優(イトマン東進)は丸亀での1学年先輩。「(競泳も)一番大事なのはメンタル面だと思う。花車さんに連絡が取れたら、そういうことも聞いてみたい」と吸収したい考えだ。
焦りを生む緊張は禁物。この日は大阪市内の球団施設で新人合同自主トレに参加。社会人時代は、野村克也氏の著書「野村ノート」を読み込む勉強家の一面も。「(ここまで)焦らず調整ができている」。メンタルを万全に整えてプロのマウンドへ登る。
◆東山 玲士(ひがしやま・れいじ)2000年5月5日生まれ、24歳。香川県出身。180センチ、83キロ。右投げ右打ち。投手。丸亀高、同大、ENEOSを経て、24年度ドラフト5位でオリックス入団。手元で伸びる150キロ超えの直球とチェンジアップ、カットボールを駆使する。制球力も高く、安定した投球が持ち味。24年は主に救援として活躍した。