広島の黒田博樹球団アドバイザー(49)が10日、マツダスタジアムを訪れ、球団との契約を単年で更新した。就任時から助言し続けている若手の成長を感じ取る一方で、昨年9月の大失速を踏まえ、シーズン終盤でも力を発揮できる選手育成の手助けを行う心意…

 広島の黒田博樹球団アドバイザー(49)が10日、マツダスタジアムを訪れ、球団との契約を単年で更新した。就任時から助言し続けている若手の成長を感じ取る一方で、昨年9月の大失速を踏まえ、シーズン終盤でも力を発揮できる選手育成の手助けを行う心意気を示した。

 悔しい昨年9月の戦いは黒田球団アドバイザーの胸にも刻み込まれている。就任3年目となる今季。「監督とも話をした中で『8、9月に強い選手をつくっていかないといけないな』と話をしていた。そういう手助けができればいいなと思う」と新たな任務を自覚した。

 これまでは若手投手への助言を主な業務としてきた。キャンプに赴いて投球フォームや変化球のアドバイスを送り、シーズン中は2軍が練習する由宇にまで足を運んで情熱を傾けてきた。「すごく力のある選手はたくさんいるので非常に楽しみ。去年の秋キャンプにも行かせてもらって、今年どういう活躍をしてくれるのかという選手はたくさんいる」と若鯉に期待する。

 一方で1軍は昨年9月を首位で迎えながらも同月は月間20敗を喫して4位に沈んだ。黒田氏はメジャー時代にドジャースとヤンキースの常勝軍団でプレーオフ進出を争う9月戦線を毎年のように経験。「シーズン佳境で優勝に向かってどうチーム力を上げていくかが大事。そういった意味で8、9月に懸けるチームづくりはアメリカで経験した。気持ちの持っていき方とかは伝えられるかなと思う」と精神面の助言に意欲を示した。

 今後は2月の春季キャンプにも足を運ぶ予定。鯉戦士にメジャー仕込みのメンタリティーを植え付け、“ミスターセプテンバー”を生み出す。