J3ツエーゲン金沢は10日、金沢ゴーゴーカレースタジアムで新体制発表会見を行った。大卒選手3人と移籍組3人の6選手が出席する中、補強の目玉となるのが、名古屋グランパスから完全移籍で加入したFWパトリック(37)だ。187センチ、85キロの…

 J3ツエーゲン金沢は10日、金沢ゴーゴーカレースタジアムで新体制発表会見を行った。大卒選手3人と移籍組3人の6選手が出席する中、補強の目玉となるのが、名古屋グランパスから完全移籍で加入したFWパトリック(37)だ。187センチ、85キロの体格を生かし、ゴール前でのパワフルなプレーが持ち味。J1では328試合、101得点の実績を誇り、背番号は10に決定した。会見で金沢加入の理由を問われると「新たな挑戦をしたかった。個人的にJ3は初めてですが、いい結果を残して、クラブの目標であるJ2に昇格したい。(呼び名は)パトと呼んでほしいです」と笑顔を見せた。

 ブラジル出身で、2013年に川崎に加入。それ以来、甲府、G大阪、広島、京都、名古屋と、Jリーグチームで活躍してきた。「日本のサッカーは魅力があり、日本でのキャリアがメインとなっている。チームが受け入れてくれる優しさや厳しさもあるが、自分のサッカー人生において、日本が一番、最適に思っている」と率直な気持ちを語った。金沢は初めての日本海側のチームで、この日は厳しい寒さと雪にも見舞われた。「積雪地域でサッカーをするのは初めてだが、寒さは大丈夫です。問題はありません」と明るい表情を浮かべた。

 金沢の辻田真輝強化部長は「彼がピッチにいることでいろんなシチュエーションが考えられ、攻守において存在感が発揮できる。ほかの選手に対してもオープン」と期待する。伊藤彰監督の戦術に対して問われると「選手としてのキャリアは長いので、どんな戦術にも合わせられる。チームが僕に合わせるのではなく、僕がチームに合わせるのが大事なポイント。毎試合、得点をとることが目標です」とパトリック。謙虚さも併せ持つFWが、ゴール量産を誓う。(中田 康博)