楽天の新人合同自主トレが9日、宮城県仙台市内の楽天モバイルパークで始まった。ドラフト1位・宗山塁内野手(21)=明大=は、初日から一流の自覚を見せた。「この1カ月間の生活にまずは慣れて、次のステップにいきたいです」。雪舞う仙台で見据えるの…

 楽天の新人合同自主トレが9日、宮城県仙台市内の楽天モバイルパークで始まった。ドラフト1位・宗山塁内野手(21)=明大=は、初日から一流の自覚を見せた。「この1カ月間の生活にまずは慣れて、次のステップにいきたいです」。雪舞う仙台で見据えるのは長く、無限の可能性が広がるプロ野球人生。至高な思考が、そこにはある。

 キャッチボールにノック、打撃練習とメニューをこなしていく合間に手にしたものが“長寿ドリンク”だった。真っ赤に染まった飲み物は宗山自家製の一品で、「糖質とアミノ酸を混ぜたもので、動くためのエネルギーと回復が早くなるアミノ酸。自分で混ぜて作っています」と笑う。

 明大に在籍した2年冬のことだ。「日によってコンディションの差があると、これから先なかなか戦えないんじゃないかとずっと感じていた」と、本やYouTubeなどを使って自ら勉強。体に取り入れるものの知識を身につけ、毎日摂取するよう意識が変わった。独自のエネルギーチャージで、ルーキーイヤーを熱く加速させる。

 「まずは1年間プレーすることを続けていくことで、自分の中で45歳くらいまでは現役を続けてやっていきたい。先は見過ぎてはいけないと思うんですが、そういう目標を持ちながらやっていければなと思っています」

 シャトルランでは新人選手8人の中、3位の105回に成功したが「目標は150回って高く言っていたんですけど」と頭をかいた。昨秋のドラフトでは5球団が競合した世代の先駆者だ。杜(もり)の都に降り始めた雪のように、真っ白なプロ野球人生を彩っていく。

 ◇宗山 塁(むねやま・るい)2003年2月27日生まれ、21歳。広島県出身。175センチ、79キロ。右投げ左打ち。内野手。広陵、明大を経て24年度ドラフト1位で楽天から指名。明大では1年春途中からレギュラーをつかみ、2年春は打率・429で首位打者。ベストナインは4度。大学通算成績は88試合で打率・344、10本塁打、60打点。通算安打数はリーグ歴代7位の118安打。

 ◆最年長野手は? 野手のプロ野球最年長出場記録は、1950年に本職は投手の浜崎真二(阪急)が代打で出場した時の48歳。近年では中嶋聡(日本ハムなど)が46歳までプレー。中日で引退した山崎武司、谷繁元信、福留孝介はいずれも45歳まで現役だった。