パラ・ノルディックスキーのアジアカップ札幌大会が9日、札幌市清田区の白旗山競技場で最終日を迎え、国際大会初優勝を含め、日本勢の活躍が目立った。 この日行われたのは、スキー距離の5キロフリー。立位、座位、視覚障害の3クラスで男女の競技があっ…

 パラ・ノルディックスキーのアジアカップ札幌大会が9日、札幌市清田区の白旗山競技場で最終日を迎え、国際大会初優勝を含め、日本勢の活躍が目立った。

 この日行われたのは、スキー距離の5キロフリー。立位、座位、視覚障害の3クラスで男女の競技があった。

 男子の視覚障害クラスでは、有安諒平(東急イーライフデザイン)・藤田佑平(スポーツフィールド/ガイドスキーヤー)が国際大会初の優勝を果たした。2位、3位にはカザフスタンの選手が入った。座位は森宏明(朝日新聞社)が優勝。2位は源貴晴(アムジェン)、3位は柴田真聖(土屋ホーム)だった。

 立位では8日のスプリントクラシカルで2位だった川除大輝(日立ソリューションズ)が中国、ウクライナの選手を抑えて今季の国際大会初優勝を飾った。

 女子は立位で阿部友里香(日立ソリューションズ)が2位、出来島桃子が3位、座位は佐藤那奈(丹羽広域事務組合消防本部)が2位、視覚障害クラスは2位に松土琴葉(北海道エネルギーパラスキーチーム)・向宏大(東京paraクラブ/ガイドスキーヤー)、3位に半谷静香(トヨタループス)・渡辺貴仁(TDK/ガイドスキーヤー)が入った。

 男子の視覚障害クラスで優勝した有安はこれまで、アジアカップ3位、ワールドカップ6位が最高成績。今回初めて国際大会で金メダルを獲得した。

 「薄暗い場所やアップダウン、コースの傾きなどで苦戦する場所もあったが、全力を出せ、優勝できてすごくうれしい。FIS公認大会でのしっかりした結果は非常に大きな収穫。ミラノ・コルティナ冬季パラに向け、まずは確実に出場権を獲得したい」と、レースを振り返った。

 ガイドスキーヤーの藤田は「戦略通りに進められ、勝ち切れたことに価値がある。2人で、共にがんばっていきたい」と話した。(吉田耕一郎)