大橋ボクシングジムの大橋秀行会長(59)が9日、神奈川県警本部の「一日通信指令官」を務めた。同日、同県警本部で委嘱式、110番通報を受ける模擬体験に臨み、午後には横浜駅前で同県警本部主催のトークイベントにも臨んだ。世界王者時代を通じ、初めて…

大橋ボクシングジムの大橋秀行会長(59)が9日、神奈川県警本部の「一日通信指令官」を務めた。同日、同県警本部で委嘱式、110番通報を受ける模擬体験に臨み、午後には横浜駅前で同県警本部主催のトークイベントにも臨んだ。世界王者時代を通じ、初めて警察の制服を着用したという同会長は「自分でも(制服は)似合うと思った。1度は着てみたかった。思えば願いはかなうのだなと。今日はそういう1日になりました」と振り返った。

模擬体験とはいえ、110番を受ける職務を担当し「本当の緊急な時も受ける側も大変な仕事だと思う。緊張感はすごくある。ボクシングとは別の緊張感だけど、緊張の度合いは同じですね」と口元を引き締めた。110番通報を受ける担当者の人数にも言及し「もっと多い人数だと想像していたが、神奈川の全県民の安全と平和を守るため、この少人数で担当しているので、間違い電話や110番にそぐわない電話はしてはいけないとあらためて実感しました」としみじみと振り返っていた。

「指令官」を務めたことにちなみ、大橋会長は所属選手となる4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)に向けた25年の“指令”も口にした。昨年から米国やサウジアラビアでの防衛戦オファーが届いているため「井上尚弥に大きな指令が出ると思う。それはまだ言えませんが…ビッグマッチがある。みなさんが望むビッグマッチは来年かもしれないですが」と言及。階級は違うものの、WBC世界バンタム級王者中谷潤人(27=M・T)との将来的な日本人対決の機運の高まりつつある状況も踏まえながら説明していた。

また大橋会長は「横浜アリーナ、横浜文化体育館が立て替えられ、他にもいろいろある。地域貢献を兼ねて大きな試合したい。それも目標。今年中にあるかもしれない」と強調。大橋ジム主催の世界戦興行が実現すれば、18年10月、横浜アリーナで行われたワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)1回戦だった井上-フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ)戦以来、約7年ぶりとなる。