浦和は9日、今シーズン初の公開練習をさいたま市内で行った。練習後、元日本代表MF原口元気(33)が取材に応じ、11年ぶりとなる9番を背負う思いについて明かした。昨年9月、10年ぶりに浦和に復帰し、78番でプレー。しかし今季は、14年にドイ…
浦和は9日、今シーズン初の公開練習をさいたま市内で行った。練習後、元日本代表MF原口元気(33)が取材に応じ、11年ぶりとなる9番を背負う思いについて明かした。昨年9月、10年ぶりに浦和に復帰し、78番でプレー。しかし今季は、14年にドイツ1部ヘルタベルリンに移籍するまでの半年間だけ背負った9番に変更することに。背番号変更の経緯を問われると、クラブからの提案を受けた中で「もう1回、数字を出すというところで自分にプレッシャーをかけたかった。24番は好きな番号ではありますけど、その中でどれが1番プレッシャーがかかるかなと感じた時に、9番をつけるべきだなと思いました」と決断の理由を話した。
浦和の9番と言えば、元日本代表FW福田正博やFW永井雄一郎らが背負ってきた“エースナンバー”。22年夏からはFWリンセンがつけたが、リーグ戦では計4ゴールと結果を残せず昨季限りで退団。「ここ最近、9番の価値というものが、以前僕がつけた時よりも落ちてきてしまっているというのを感じているので、その価値をもう一度、高められるようにしたいと思っています」と覚悟を示した。
昨季は主にボランチでプレーしたが、今季はアタッカーで勝負したいという思いを持つ。クラブは柏よりMFマテウスサビオを獲得し、ポジション争いは激化するが「ヨーロッパで10年やって、サビオみたいな選手と争ってきたので、別になんとも思わないというか、普通の世界だなと感じます」と意に介す様子はなし。「(サビオと)共存もできると思いますし、非常にナイスガイでいい選手だということはわかっている。優勝するために助けになってくれると絶対思うので、一緒にがんばっていきたい」と続けた。
FW興梠やDF宇賀神が昨季限りで引退し、今季はフィールドプレーヤーでチーム最年長に。それでもオフには、かつての走力を取り戻すためのトレーニングに精を出した。「(去年は)走れていなかったので。(トレーニングは)がむしゃらに走ったというわけじゃなく、すこく計画的にいろんなトライをしながら。どうやったら昔のように1試合30、40本スプリントできるか。昔のように走れないと、結果は出ないと感じたので、そこに結構フォーカスしてトライしました」。具体的なデータは明かさなかったが、オフ明けのテストでは成果が目に見えて現れたという。
昨季はリーグ戦13位。「優勝するために帰ってきた、と何度も言っていますけど、本当にそれだけにフォーカスしたい。その役目、責任を担いたいと思っています」と言い切った。今の浦和に足りないものについては「それがわかったら優勝しているんで、そう簡単じゃないですけど」とまだその道は模索中だ。2006年以来のリーグ制覇を含めたタイトルを狙うクラブを立て直すべく、自らが持つ全てを出し尽くす。