2月14日に開幕のサッカーJリーグ1部で、3連覇を目指す神戸が8日、神戸市内で始動した。今月17日に阪神・淡路大震災から30年、クラブとしても30周年を迎える2025年シーズンへ、残留を決めた昨季リーグMVPのFW武藤嘉紀(32)は「被災…
2月14日に開幕のサッカーJリーグ1部で、3連覇を目指す神戸が8日、神戸市内で始動した。今月17日に阪神・淡路大震災から30年、クラブとしても30周年を迎える2025年シーズンへ、残留を決めた昨季リーグMVPのFW武藤嘉紀(32)は「被災された方々の気持ちも背負ってヴィッセルはある。一戦、一戦、100%を出して結果にこだわりたい」と決意を語った。
武藤は昨季チームトップ13得点を記録。点取り屋は、「タイトルをもたらす、アジア王者になる目標を持ってきた。まだ成し遂げていない。家族も背中押してくれたし(オーナーの)三木谷さんも熱い気持ちを伝えてくれた」と意気込んだ。震災が発生した95年に創設されたクラブで今季も指揮する吉田孝行監督(47)は「震災と共に立ち上がってきたクラブ。勇気を与えられる存在にならないといけない」と決意を語った。
昨季は天皇杯も制覇し、09年の鹿島以来となる史上2クラブ目の3連覇がかかる。昨季まで主将を務めたMF山口蛍(34)、DF菊池流帆(28)を放出し「戦力的に考えたら相当痛い」と指揮官。それでも「また今季もタイトルを獲れるように頑張るだけ」と前を見た。(森口 登生)
◆ヴィッセル神戸と阪神・淡路大震災 チーム名を「神戸オレンジサッカークラブ」から「ヴィッセル神戸」に変更し、神戸市内での初練習日だった95年1月17日に被災。練習は中止となり、一部選手は他県に避難。残った選手はボランティア活動をした。震災10年に公式戦ユニホームの右袖に「震災10年 神戸からの発信」のシンボルマークを着けて戦った。復興への思いを込めた応援歌「神戸讃歌」が作られ、今も歌い継がれている。15年1月17日は、元日本代表FW三浦知良(57)=現JFL鈴鹿=が中心となり、ノエスタで「阪神・淡路大震災20年 1・17チャリティーマッチ」を開催した。