阪神の佐藤輝明内野手(25)が7日、甲子園球場の室内練習場でキャッチボールやティー打撃など、約3時間の自主トレを公開。6日に藤川監督が明かした3番起用構想を意気に感じ、本塁打と打点のキャリアハイを誓った。そのためにも3月のドジャースとのプ…

 阪神の佐藤輝明内野手(25)が7日、甲子園球場の室内練習場でキャッチボールやティー打撃など、約3時間の自主トレを公開。6日に藤川監督が明かした3番起用構想を意気に感じ、本塁打と打点のキャリアハイを誓った。そのためにも3月のドジャースとのプレマッチでは、3番を打ち大谷とともに昨年のワールドシリーズ制覇に貢献した左打ちのフリーマンらから、打撃について学ぶ考えだ。

 指揮官の期待に応えようと、佐藤輝の表情は一段と引き締まっていた。“へび年カラー”の緑グリップのバットでブンッと一振り。「節目の5年目なので。しっかりとした成績を残せるように頑張っていきたい」。勝負の5年目、藤川監督からは3番を任されることになりそうだ。

 これまでは5番が主戦場だった。指揮官は「佐藤の良さが発揮できるんじゃないかなと信じて、その道を突き進むつもり」と佐藤輝、森下、大山の並びでのクリーンアップを明言。直接の伝達はなかったが、佐藤輝も意気に感じていた。

 「そういう打順になったら、今まで以上に打席は回ってくる。いい結果を出さないといけないという思いはありますね」

 まだ与えられる立場ではないことも理解している。「そこを任してもらえるような成績というのを見せつけて、そこで使ってもらえるように頑張りたい」とキッパリ。春季キャンプや練習試合、オープン戦での結果が求められるが、その先には絶好のアピールの舞台であり、学びの場が用意されている。

 それが3月15日のカブス、翌16日のドジャースとのプレシーズンゲーム。佐藤輝はメジャー通で「めっちゃ楽しみっすね。そんな機会はないので、頑張りたい」。間近でトップ選手を見ることで成長のヒントを得られるかもしれない。

 ドジャースには参考にしている、同じ左打者のフリーマンもいる。20年のシーズンMVPで、24年のワールドシリーズMVP。世界一の3番打者として、大谷やベッツと打線をけん引した。まさに生きる教材。「どういった打撃をするのか、しっかり見たい」。一発、つなぎ、進塁打…。多くのことを要求される打順だけに、吸収したいことは数え切れないだろう。

 もちろん、自身のレベルアップにも抜かりはない。公称96キロの体重も「100目前」とパワーアップ中。「いい感じだと思います」。帰宅時の白Tシャツは袖がはち切れそうなほど、腕もたくましくなっていた。

 2025年も1週間がたった。新監督に新打順を任され、心機一転の一年となる。「一皮、二皮むけられるように頑張ります」。目標は優勝。そのためには3番・佐藤輝の役割が重要だ。「ホームラン、打点は今まで以上にキャリアハイを目指して頑張りたい」。藤川監督のクリーンアップ構想を実現してみせる。

 ◆フレディ・フリーマンとは

 今年でメジャー16年目を迎えるドジャースの大物。24年シーズンは主に3番で1番・大谷翔平、2番・ムーキー・ベッツと共に「MVPトリオ」として話題にもなった。成績は打率・282、22本塁打、89打点。9月下旬に右足首を負傷したものの、患部の痛みを抱えながら、復帰を果たしチームのナショナルリーグ優勝に貢献。ヤンキースとのワールドシリーズ(WS)ではMVPの活躍。第1戦延長10回にWS史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打でチームを勢いづけると、第2戦でソロ本塁打。さらに第3戦と第4戦で先制本塁打を放つなどWS史上初の初戦から4戦連続アーチを放つなど大活躍した。