箱根駅伝初出場を目指す麗沢大は7日、新監督として、実業団の新電元と東京経大で監督経験を持つ大東大OBの池谷(いけがや)寛之氏(49)が就任することを発表した。山川達也監督(40)は退任する。 麗沢大は18、19年の箱根駅伝予選会で2年連続…
箱根駅伝初出場を目指す麗沢大は7日、新監督として、実業団の新電元と東京経大で監督経験を持つ大東大OBの池谷(いけがや)寛之氏(49)が就任することを発表した。山川達也監督(40)は退任する。
麗沢大は18、19年の箱根駅伝予選会で2年連続で次点となったが、24年の予選会は17位で敗退。学内では悲願の初出場に向けて監督交代を決断し、大東大時代に3度箱根駅伝に出場してホンダ時代には5000メートルで日本歴代7位(当時)の13分25秒72を記録するなどトップランナーとして活躍した池谷氏を招聘(へい)した。
山川監督は実業団選手としての経験はなく、高校の教員を経て10年に麗沢大コーチに就任。17年に監督に昇格した。箱根駅伝予選会では、18年に12位(11位まで通過)、19年に11位(10位まで通過)と本戦初出場に迫る位置までチームを成長させたが、20年以降は13位、28位、14位、15位、17位と頭打ちに。現状を打開するために山川監督とタイプが異なる池谷氏に白羽の矢が立った。
今季のチームは関東学生連合で箱根出場経験を持つ鈴木康也(4年)、工藤大和(4年)が卒業するが、チーム上位10人のうち6人は3年生以下。今回は個人142位と大苦戦したケニア人留学生ネイヤイ(3年)は前回は個人7位の実力を。102回大会以降、初出場のチャンスは残されている。
池谷寛之新監督が麗沢大を通じて発表したコメントは以下の通り。
「学生たちの夢である箱根駅伝を実現するため『ALL麗沢』を掲げ、皆さまと共に一丸となって取り組んでまいります。保護者の皆さまには、これまでも温かいご支援とご協力をいただき、心より感謝申し上げます。今後とも引き続きまして、学生たちの成長と挑戦を見守りながら、彼らの夢の実現に向けて、お力をお貸しください」
◆麗沢大 1935年に前身の「道徳科学専攻塾」が現在のキャンパス(千葉・柏市)に開塾。59年に麗沢大が開学された。陸上競技部は2004年に同好会としてスタート。06年に陸上競技部に昇格し、創部。箱根駅伝予選会には同好会時代の05年に初挑戦し、22位。同年度の06年に関東学連選抜で伊藤文浩が麗沢大初の箱根駅伝ランナーとなった(8区9位)。練習拠点は千葉・流山市。
◆池谷 寛之(いけがや・ひろゆき)1975年4月29日、静岡・焼津市生まれ。49歳。94年、焼津中央高から大東大に入学。箱根駅伝では2年4区3位、3年4区3位、4年2区11位。98年に卒業し、実業団のホンダ、日清食品、NTN、新電元で競技を続けた。全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)に計9回出場。2000年の千葉国際駅伝では日本代表で4区を走り、優勝に貢献。生涯ベスト記録は5000メートル13分25秒72、1万メートル28分7秒09。現役引退後、新電元、東京経済大で監督を務めた。