J2・カターレ富山は6日、富山県総合運動公園の屋内グラウンドで、今季の練習をスタートした。昨季はJ3で3位、昇格プレーオフでは優勝を果たし、11年ぶりのJ2復帰を達成。今季は14人の新加入選手を加え、36人の選手で挑む。練習前には選手、ス…
J2・カターレ富山は6日、富山県総合運動公園の屋内グラウンドで、今季の練習をスタートした。昨季はJ3で3位、昇格プレーオフでは優勝を果たし、11年ぶりのJ2復帰を達成。今季は14人の新加入選手を加え、36人の選手で挑む。練習前には選手、スタッフ、社員が屋内グラウンドに集まって、左伴繁雄社長が挨拶。「J2は、J1に上がる準備をする場所で、長く居てはいけない。去年は強度と熱量、ハードワークで挑んだが、それはJ1、J2、J3でも通用します。今まで取り組んできた速さ、強さ、正確性を、より高い次元で体現して欲しい」と力を込めた。
昨季の主力選手はほぼ残留し、14人の補強は若手選手が中心。中堅、ベテランの5人に対し、大卒、高卒新人を含む24歳以下の選手は9人と昨季よりもさらに若返った。昨季はキャプテンとしてチームを引っ張ったFW吉平翼(27)は「新たな競争が始まると思いますが、若い選手も、実績のある選手も、J2はみんなの力が必要になる。小田切監督になって、ほとんどの選手がチャンスをもらっている。若い選手は知らない子が多いので、早くお互いのことを知っていきたい」と明るい表情を浮かべた。
昨年のプレースタイルを継続する一方で、スタメンは白紙でスタート。小田切道治監督は「(選手起用は)まっさらな状態。ベースの部分は変えず、どこをレベルアップするかは練習で伝えていきたい」と話す。チーム唯一の高卒新人のMF亀田歩夢は、所属する流通経大柏(千葉)が全国高校選手権準決勝に進出。合流が遅れることになったが、指揮官は「彼の試合の映像は全部、見ています。持っている能力は、すごく面白いものがある。高校とはスピード、判断のレベルは違うが、(Jリーグデビューの)チャンスはあると思います」と期待を寄せる。
今季のチーム目標は、1ケタ順位。目標は高く持ち、さらに勢いに乗って6位も視野に入れる。小田切監督は「今日は初日なので、動けない選手もいると思ったら、全員がある程度は動けていた。しっかり準備は出来ているので楽しみです」とうなづく。左伴社長は「昇格したクラブは少し負けが増えるが、お客さんが減ったり、売り上げが落ちることはない。より強く、より泥臭く、最後まで諦めずにプレーすれば、お客さんはそこを見てくれる。トップチームだけではなく、フロントも、スクールアカデミーも同じように泥臭く、気持ちを一つにして戦いたい」と決意表明した。クラブが一丸となって、J2で新たな歴史を刻む。(中田 康博)
◇今後の予定 10日に富山市の日枝神社で必勝祈願、11日に新体制発表会を開催。13日から19日まで大阪で第1次春季キャンプ、21日から高知県で第2次春季キャンプを行い、2月16日に愛媛FCとの開幕戦に挑む。