ダカールラリー2025は1月5日、ステージ2として、ビーシャ~ビーシャ間を2日間にわたって走行するクロノステージの走行を開始した。ビーシャの北東部を走る947kmのループステージを2日間かけて走行するこのクロノステージでは、コンペティターた…

ダカールラリー2025は1月5日、ステージ2として、ビーシャ~ビーシャ間を2日間にわたって走行するクロノステージの走行を開始した。ビーシャの北東部を走る947kmのループステージを2日間かけて走行するこのクロノステージでは、コンペティターたちはこの日の夜をどこで過ごすことになるのかについては、491kmと671kmの間にある6つのブレイクゾーンのうちのどこかであることくらいしか、知らされていない。





今大会、最初の山場となるこのステージの前半では、前回覇者のカルロス・サインツ(フォード・ラプター)が転倒する波乱が起きた。前日のステージ1を8番手タイムで終えていたサインツは大きく後退しながらも、チームメイトのミッチ・ガスリーJr.の助けを借りて競技には残っている。





また、前回大会でクロノステージを制したセバスチャン・ローブ(ダチア・サンドライダー)もスタートから409km地点でメカニカルトラブルに見舞われている。ローブは、チームメイトのクリスティーナ・グティエレスからアシストを受けて走行に戻った。

一方、この日は、オーバードライブのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス)とローブのチームメイト、ナッサー・アル‐アティヤ(サンドライダー)、いずれも中東出身のふたりが接戦を展開。サインツのチームメイト、マティアス・エクストローム(フォード・ラプター)が3番手、プロローグランでトップタイムをマークしたヘンク・ラテガンが中盤地点で4番手につけている。





6日は午前7時にステージ後半の走行を開始。1分間隔でスタートしていく。

一方、前日に大クラッシュを喫したライア・サンズ(センチュリーCR6)は、マシンをビバークに戻したもののロールケージのダメージがひどく走行を認められなかったことから、15回連続ダカール完走の目標が潰えた。
「ステージ1のフィニッシュまで70kmというところで、埃で見えなかった石にヒットして転倒した。とても順調で、今年はいい結果を収められそうだと思っていたのに、こんな不運に見舞われるなんて本当に悔しい」とサンズは悔しさを語っている。

日本勢では、ランドクルーザー300GRスポーツをベースとしたラリーカーで市販車部門(FIAストッククラス)を戦うチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、4日に行われたステージ1で、ロナルド・バソ/ジャン・ピエール・ギャルサン組の501号車が部門1番手タイム、チームメイトの三浦昂/ジャン・ミッシェル・ポラト組の500号車も1分38秒差の部門2番手タイムをマークし、順調な滑り出しを見せた。

三浦は「今日はスタックなどありましたが、基本的に自分の感覚とクルマのペースが合っているように感じ、順調に走れました。明日はさっそく48時間のクロノステージですが、意識しすぎず、落ち着いて走り切りたいと思います」と手応えを語っている。

HINO600シリーズでトラック部門に参戦する日野チームスガワラは、菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組が、ノートラブルでこの日を走り切り、部門12番手につけた。
菅原は「木立を縫って走るツイスティな区間や埃、堅くて荒れた石の路面など色々ありましたが、車両は順調で高い信頼性を感じました。明日から48hクロノですが、ペースを保って走ります」と語っている。