◆プロボクシング フェニックスバトル128▽女子日本バンタム級(53・5キロ以下)王座決定戦6回戦 山下奈々―古川のどか(21日、東京・後楽園ホール) 日本プロボクシング協会(JPBA)が実施を決めた日本タイトル戦の2週間前計量が6日、導入…

◆プロボクシング フェニックスバトル128▽女子日本バンタム級(53・5キロ以下)王座決定戦6回戦 山下奈々―古川のどか(21日、東京・後楽園ホール)

 日本プロボクシング協会(JPBA)が実施を決めた日本タイトル戦の2週間前計量が6日、導入後初めて行われた。

 この日は、今月21日に行われる「フェニックスバトル128」での女子6大タイトルマッチのうち、日本タイトル戦3試合の2週間前計量を実施。選手に移動などの負担をかけないために、日本ボクシングコミッション(JBC)は各ジムをオンラインで結んで映像で確認したほか、東京・文京区のJBCに来られる選手は計量担当役員の前で計量に臨んだ。女子日本バンタム級王座決定戦で同級2位・古川のどか(北島)と対戦する同級1位・山下奈々(RE:BOOT)はJBCで計量し、55・7キロ。規定体重の7%増以内(バンタム級の場合、57・26キロ)というラインをあっさりクリアした。

 「普段通りですね。試合でやる体重でスパーリングをやりたいと思っているので、普段から体重には余裕があります。体重もいいし、コンディションもいいです」と山下。5勝3KO(2敗)の強打者は順調な調整ぶりを明かし「相手は無敗(4勝1分け)ですが、技術がかみ合えば、いい展開に運べると思う」と自信を見せた。

 予備計量については、近年、ウェートオーバーで計量失格者が増えたことに加え、試合直前に急激に体重を落とす選手も多く健康面に悪影響を及ぼすことなどからJPBAが昨年12月の理事会で導入を決めた。当面は日本タイトル戦と最強挑戦者決定戦で行い、試合前日の公式計量とは別に試合1か月前(契約体重の12%以内)と2週間前の2度の予備計量を実施する。JBCの安河内剛執行理事(本部事務局長)は「オーバーウェートは、体重制のスポーツの存続にもかかわること。協会は重大な危機感を持っていることが伝わってきた。2週間前は7%増ですが、数字については今後変わる可能性もあります。まずはやってみて、いろいろな角度から精査していく。2025年はオーバーウェートがなかったと言える年になれば」と新たな試みの意義を訴えた。

 21日の興行はメインイベントで元WBA、WBC、WBO女子世界アトム級(46・2キロ以下)王者・黒木優子(真正)がIBF世界ミニマム級(47・6キロ以下)6位でWBO同級11位ソ・ヨギョン(韓国)とWBA女子世界ミニマム級王座決定戦10回戦を行う。セミファイナル(8回戦)ではWBO女子アジアパシフィック・アトム級王者・鵜川菜央(三迫)が宗利佳歩(RST)の挑戦を受けるほか、東洋太平洋アトム級タイトルマッチ8回戦で王者・狩野ほのか(TEAM 10COUNT)が同級13位・吉田里穂(RISE FIT)と対戦。さらに女子日本タイトル戦3試合が行われ、バンタム級王座決定戦の山下―古川戦のほか、女子日本ミニマム級王座決定戦6回戦は前原香那枝(三迫)―漣バル(ワールドスポーツ)、女子日本アトム級王座決定戦6回戦は渡辺恵(TEAM 10COUNT)―モンブランみき(一力)のカードが実施される。