◆米男子プロゴルフツアー ザ・セントリー 最終日(5日、米ハワイ州カパルア・プランテーションC=7596ヤード、パー73) 単独首位から出た松山英樹(LEXUS)が1イーグル、7バーディー、1ボギーの65をマークし、通算35アンダーで逃げ切…
◆米男子プロゴルフツアー ザ・セントリー 最終日(5日、米ハワイ州カパルア・プランテーションC=7596ヤード、パー73)
単独首位から出た松山英樹(LEXUS)が1イーグル、7バーディー、1ボギーの65をマークし、通算35アンダーで逃げ切り、初の開幕戦優勝を飾った。2022年大会でキャメロン・スミス(オーストラリア)がマークした34アンダーの72ホール最多アンダーパーのツアー記録を更新し、昨年8月のフェデックス・セントジュード選手権以来となるツアー通算11勝目。
メジャー2勝のコリン・モリカワ(米国)との一騎打ちを3打差で制した。優勝インタビューで「コリンが昨日みたいに伸ばしていたので、10アンダー近いスコアを出さないと逃げ切れないとは思っていた。(記録は)最後のパットが入るか入らないかでそういう感じがしていたので、記録が出せてうれしいなと思う。オフですごくリフレッシュできて、またここからスタートするという気持ちでできたので、それがよかったのかなと思う」と笑顔を見せた。
食らいつくモリカワを、隙のないゴルフで突き放した。第3ラウンド後に「自分がいいプレーをするだけ」と口にしていた。強風のマウイ島で、その通りの18ホールをやり遂げた。
3番パー4のイーグルで加速した。残り107ヤードの第2打は、手前から2バウンドしてカップに飛び込みイーグル。5番パー5は第3打を寄せてバーディーを奪った。7番で第1ラウンド13番以来のボギーを喫したが、8、9番の連続バーディーでモリカワに4打差をつけて後半に入った。
今大会から投入したセンターシャフトのパターが、最終日も活躍。11番で9メートル、12番で6メートルをねじ込んだ。モリカワが14、15番で連続バーディーを決め、2打差に詰められ迎えた16番で、77ヤードの第2打を1メートル弱につけてバーディーとし、振り切った。
昨季は2勝を挙げた。2月のジェネシス招待で6打差7位から逆転し、約2年ぶりの優勝。8月のフェデックス・セントジュード選手権は単独首位から逃げ切った。パリ五輪では日本男子初の表彰台となる銅メダルを獲得した。昨年末には「本当にいい年だった。早めに11勝目を挙げたい」と話していた。いい流れを新シーズンにつなげ、最高のスタートを切った。次週の22年に勝っているソニー・オープン(9~12日、米ハワイ州ワイアラエCC)に向かう。
◆松山 英樹(まつやま・ひでき)1992年2月25日、愛媛・松山市生まれ。32歳。4歳からゴルフを始め、東北福祉大2年の2011年マスターズで27位となり日本人初のローアマを獲得。同年の三井住友VISA太平洋マスターズでアマV。プロ転向した13年にツアー史上初の新人賞金王。同年秋から米ツアーに本格参戦して14年に初V。17年6月に日本男子最高の世界ランク2位となった。180センチ、90キロ。家族は妻と1女。