【ドーハ(カタール)5日=金川誉】フランスのスーパー杯「トロフェ・デ・チャンピオンズ」パリSG対モナコが、2022年カタールW杯も行われたドーハのスタジアム974で行われた。モナコの日本代表MF南野拓実は先発フル出場を果たした。試合は0―…
【ドーハ(カタール)5日=金川誉】フランスのスーパー杯「トロフェ・デ・チャンピオンズ」パリSG対モナコが、2022年カタールW杯も行われたドーハのスタジアム974で行われた。モナコの日本代表MF南野拓実は先発フル出場を果たした。試合は0―0の後半アディショナルタイム、パリSGのフランス代表FWデンベレに決勝ゴールを奪われて敗北。手が届きかけたタイトルを逃し、南野は試合後、ピッチに倒れ込んで立ち上がることができなかった。
トップ下で先発した南野は、前半からチャンスに絡んだ。前半16分、右サイドからのクロスに飛び込んだがわずかに届かず。同43分にはゴール前での浮き球を巧みなボディーコントロールからシュートまで持ち込んだが、パリSGのイタリア代表GKドンナルンマの正面をついた。後半はパリSGに大きく流れが傾いた中、時に自陣深くまで下がって献身的な守備も見せたが、最後までゴールをこじ開けることはできなかった。
南野は試合後、悔しさをにじませながら試合を振り返った。「全体的に相手の方がチャンスが多い中で、こういう試合は1点取った方が勝つだろうな、という感覚は自分の中にあった。結局、最後の最後に隙を突かれた。難しいけど、受け入れなければいけない」。格上の相手に対し、少ないチャンスを決めきれず、最後は上回られた展開を悔やんだ。
モナコではチーム最年長の29歳で、今月16日には30歳を迎える。「チームが特に若いから、ピッチの上での経験を伝えることであったりとか、リーダーシップを取るっていうのは僕自身心がけてはいます。けど、そんなにピッチの中で喋るタイプでもない。個人的に伝えたいことを伝えるとか、そういうことは増えたかなと思います」。アスリートにとっては大きな節目とも言える30歳を前に、チーム内での役割は変化しつつある。
日本代表としては26年の北中米W杯へ向け、25年はアジア最終予選を勝ち抜いての出場圏獲得と、さらなるチーム力アップが求められる年となる。「まずはW杯より、目の前のチーム(モナコ)の結果と、ポジション争いという毎日の戦いをこなしていくことに全力を注いで、その上でW杯があると思います。(アジア最終予選がある)3月まではしっかりチームでプレーし続けること。それがまず1番です」と話した。
昨季はモナコでリーグ戦9ゴールを決め、仏紙のベストイレブンにも輝いた。しかし今季は前半戦で1ゴール。変化の必要性については「変化させるべきかどうかは難しいですね。逆に自分がやってきたことを信じてやり続けることかなと。ゴールって難しいもので、1つのきっかけですごく変わったりする。今の自分に大事なのは、やり続けること。このまま頑張りたい」と語った南野。自らを信じ、再び上昇気流へと乗るきっかけをつかむつもりだ。