◆全国高校ラグビー第6日 ▽準決勝 東海大大阪仰星29―26常翔学園(5日・花園) ギアを上げるのが遅かった。常翔学園は17点差の後半29分、ラックからつないでCTB立花幹太がトライを奪うと、ロスタイムにはSH元橋直海が意地のトライ。3点差…

◆全国高校ラグビー第6日 ▽準決勝 東海大大阪仰星29―26常翔学園(5日・花園)

 ギアを上げるのが遅かった。常翔学園は17点差の後半29分、ラックからつないでCTB立花幹太がトライを奪うと、ロスタイムにはSH元橋直海が意地のトライ。3点差に追い上げ、大歓声があがった。だが、1トライでの逆転勝利を目前に、武器のスクラムで反則。ノーサイドの笛が鳴り、東海大大阪仰星との大阪対決は敗れた。NO8井本章介主将は「相手が一枚上手だった。ゲーム運びが遅かった。僕の責任」と目を赤くした。

 花園優勝5度の名門。22年夏に部員の不祥事、2度の監督交代など、危機的状況に陥った。井本は「なんで常翔でラグビーやってるんやろう」と不安になった。23年11月にOBの白木繁之監督(36)が就任。のびのび自由な、伝統ある常翔ラグビーが復活し、花園で準決勝まで勝ち上がった。「常翔は落ちたと言われたけど、その声を払拭(ふっしょく)できた。でも、まだ強豪じゃない。後輩には優勝してほしい」と井本。指揮官は「この負けを受け止めて、リスタートしたい」と前を向いた。(森脇 瑠香)