◆サッカー ◇全日本高校女子選手権 第4日 ▽準々決勝 藤枝順心4-0佐久長聖(5日、兵庫・三木総合防災公園陸上競技場ほか) 準々決勝が行われ、史上初の3連覇を目指す藤枝順心(静岡②)は佐久長聖(長野)に4―0で完勝して6大会連…
◆サッカー ◇全日本高校女子選手権 第4日 ▽準々決勝 藤枝順心4-0佐久長聖(5日、兵庫・三木総合防災公園陸上競技場ほか)
準々決勝が行われ、史上初の3連覇を目指す藤枝順心(静岡②)は佐久長聖(長野)に4―0で完勝して6大会連続の4強入りを決めた。前半13分、FW藤原凛音(3年)=WEリーグ・新潟内定=の4戦連発で先制。後半7分にはFW弦間結月(3年)も4試合連続ゴールをマークし、MF植本愛実主将(3年)=同・千葉内定=も1ゴール3アシストの活躍を見せた。7日の準決勝は大商学園(大阪)と対戦する。
女王軍団がまたも圧倒的な力の差を見せつけた。シュート数14―1が示す通り、藤枝順心は自慢のパスワークで佐久長聖を翻弄(ほんろう)した。これで開幕から4戦32得点、全試合完封と敵なし状態。中村翔監督(36)は「勝つために準備したことを見せられた」とうなずいた。
WEリーグ内定コンビが見せた。前半13分、植本の縦パスに藤原が反応。DFをかわして右足で先制弾をねじ込んだ。「(植本)愛実なら出してくれると信じていた。思った以上にいいボールが来た」。昨夏総体は得点、アシストともに0に終わったが今大会はこれで4戦5発。「自分が弱さを見せたら迷惑がかかる。ゴールを目指し続けることでチームにいい雰囲気を与えられる」。焦りから弱気になっていたインハイとは別人のように爆発している。
植本は後半7分、ショートコーナーから浮き球を送り、弦間の4戦連発をアシスト。さらに同19分もニアに落とすCKで3点目を呼び、同30分にはダメ押しの左足ミドルをぶち込んだ。「ふかさないよう、インサイドを意識して蹴った」と今大会6発目に納得の表情を見せた。
史上初の3連覇まであと2つ。7日の準決勝から会場はノエスタに移る。相手は総体決勝で2―0で下している大商学園だ。相手センターバックが中学時代のチームメートという藤原は「夏は個人的に何もできなかったので借りを返す」。植本も「全力で倒しにいく」と声を張り上げた。
(武藤 瑞基)
◆藤枝順心が狙う記録 選手権3連覇すれば史上初。順心は28回(19年度)、29回(20年度)大会を制したが30回(21年度)は4強にとどまった。また夏の総体も含めた全国5連覇なら13~15年に記録した日ノ本学園(兵庫)以来2校目となる。今回から大会方式が変更され、全都道府県から47チームが出場。さらに過去の実績に配慮し、5枠(宮城、東京、静岡、大阪、兵庫)が加えられ、計52チームで争われている。決勝は12日、ノエスタで行われる。