「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。大阪府代表は男子で昨年ベスト4の昇陽が高崎(群馬)に快勝…
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。大阪府代表は男子で昨年ベスト4の昇陽が高崎(群馬)に快勝。清風も橘(神奈川)を下して初戦を突破し、それぞれ6日の2回戦へと駒を進めた。女子で優勝候補に挙がる金蘭会、大阪国際の2校は6日に初戦を迎える。
昨年大会の8強同士がぶつかる1回戦屈指の好カード。10年連続32度目の出場となる清風は、一進一退の攻防の末、神奈川の古豪を2-1で振り切った。
第1セットの清風は、序盤から先行を許す苦しい展開。エース、塙大輝(3年)や中健真(けんしん)(3年)の強烈なスパイクが決まる一方、ミスも相次ぎ17-25で先取された。
第2セットに入ると硬さも取れ、塙のバックアタックや、中の得意とする時間差攻撃で得点を重ねた。ミドルブロッカーで196センチと長身のビヴォーネフランチェスコ武彦(3年)のブロックも機能しはじめ、25-20で奪い返した。
第3セットも点差が開かない厳しい展開。主将でリベロの城戸久龍(くりゅう)(3年)の指示も光り、ビヴォーネフランチェスコのフェイントや塙のサービスエースが要所で決まり、25-23とし、逆転勝利を決めた。
清風・山口誠監督「練習でやってきた自分たちのバレーを出せたのが勝利につながった。苦しいゲームを勝ち切れた経験は、次の試合につながる」
3年連続3回目の出場となった昇陽は、初戦相手の高崎をストレートで下し、2回戦へコマを進めた。昨年の春高で全国ベスト4の実績を残しただけに、今回は緊張感を和らげようと「楽しむバレー」を意識し2セットとも相手を13点に抑える貫禄勝ちだった。
第1セットは、立ち上がりに緊張感が出たが、守備力を武器に本来の調子を取り戻し、昇陽が試合の主導権を握った。昨年のベスト4を経験した身長170センチの主将でエース、小瀬維都(ゆいと)(3年)がスパイクを相次いで決めるなど、主力選手らが拾ってつなぐバレーで、得点を積み上げた。
第2セットも若村琥太朗(こたろう)(3年)が速攻や相手攻撃をとめるブロックを決め、藤岡将生(しょうき)(2年)や越智煌翼(こうすけ)(2年)ら下級生も得点を重ねる活躍を見せた。
小瀬は次戦以降も「守備力を生かしたバレーで勝ち上がる」と抱負を語った。
昇陽・今井駿介監督「序盤に硬さや緊張はあったが自分たちのバレーで躍動できた。小さい子らの集まり。防御力から攻撃の頑張りを次戦も期待したい」