「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第1日(5日、東京体育館)男女の1回戦が行われ、男子で昨年大会に36年ぶりに出場し、1勝を挙げた駒大高(東京)が、昨年10月の国スポに単独チームで出場して準優勝し…

「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第1日(5日、東京体育館)男女の1回戦が行われ、男子で昨年大会に36年ぶりに出場し、1勝を挙げた駒大高(東京)が、昨年10月の国スポに単独チームで出場して準優勝した優勝候補の高川学園(山口)に2-0のストレート勝ち。6日の2回戦では昨年8月の全国高校総体決勝トーナメント1回戦で敗れている川内商工(鹿児島)と対戦する。

1回戦屈指の好カードは駒大高が接戦を制した。チームを牽引(けんいん)したのは身長192センチのエース、木村光希(こうき、3年)だ。

「このチームでは自分がエースなので、自覚を持って、一本一本のスパイクで点を取る気持ちで、取っていった結果、勝つことができたのでよかったです」

第1セットは木村と高川学園の安田成希(3年)の両エースが譲らず、セットポイントを駒大高が6度、高川学園が4度迎える大熱戦の末に34-32で駒大高が先取。34点目のバックアタックを決めた木村は絶叫して喜んだ。第2セットも接戦で、16-19からの6連続得点で逆転した駒大高が、最後は木村が決め切ってガッツポーズ。優勝候補を撃破し、喜びを爆発させた。

MBの永田心之輔と主将の金田雅斗(ともに3年)ら、2021年に全日本中学校選手権で優勝した足立区立渕江中出身の選手に、駒大高で急成長した木村ら2年生中心のメンバーで昨年大会に36年ぶりに出場。1回戦で1勝を挙げたが、2回戦で福井工大福井に敗れた。永田、金田、木村が3年生となり上位進出を狙っていた昨年8月の全国高校総体では、決勝トーナメント1回戦で川内商工(鹿児島)に1-2で逆転負けした。

木村は昨年10月の国スポで東京都代表として全国高校総体で2連覇した駿台学園(東京)のメンバーに交じってコートに立ち、決勝で高川学園の単独チームだった山口県にストレート勝ち。「一緒にやってみたら分かるんですけど、バレーのIQが高くて、一人一人の選手のレベルが高い」と春高2連覇中の駿台学園のメンバーから多くのことを学んだ。「いつもは負けてたりとか、うまくいかなかったりすると消極的になっちゃうんですけど、今日は強気で積極的なプレーができたのがよかったです」とうなずいた。

駒大高の戸田光信監督(50)と高川学園の有吉健二監督(49)は仲が良く、よく練習試合を行うなどしている。戸田監督は「本当に胸を借りるつもりだった。切磋琢磨(せっさたくま)させていただいたので、本当にあたりたくなかったんですけども、1回戦が決勝戦のつもりで挑めた。挑戦者になれた。よく選手たちがやってくれた」と話した。木村については「150点のレベルです。どんどん成長してきて、毎日成長していく姿っていうのは、こちらが見ていてワクワクする。将来性を感じる素晴らしいプレーヤー。巡り合えて本当に感謝している」と大絶賛した。

2回戦は川内商工へのリベンジの舞台となる。卒業後は筑波大に進学し、SVリーガーや日本代表を目指す木村は「自分たちは今、挑戦する立場。川内商工にも勝って、次のチームにも勝って、一戦一戦勝ち上がっていきたい」と強気の姿勢を貫くと宣言した。(尾﨑陽介)