2位に終わった2024年の阪神…不調に終わったV戦士 阪神は2023年には38年ぶりとなる日本一に輝いたが、2024年はリーグ2位となりクライマックスシリーズではDeNAに敗れた。優勝に貢献した選手の中には、大きく調子を落とした選手も。藤川…

2位に終わった2024年の阪神…不調に終わったV戦士

 阪神は2023年には38年ぶりとなる日本一に輝いたが、2024年はリーグ2位となりクライマックスシリーズではDeNAに敗れた。優勝に貢献した選手の中には、大きく調子を落とした選手も。藤川球児監督のもと、実力者の復活に期待が集まる。

 2023年に10勝を挙げ、“左のエース”として存在感を見せた伊藤将司投手だったが、今季は4勝、防御率も大きく増え4.62でシーズンを終えた。プロ野球の分析を行う株式会社DELTAのデータによると、直球の平均球速は139.1キロで2023年より約3キロ低下、8.1だったフォーシームのPitch Valueは-4.8になるなど、指標面でも数字を大きく下げた。

 同じ左腕の岩貞祐太投手はプロ入り後ワーストとなる2試合の登板に終わった。2023年は25ホールドをマークするなど、2年連続で50試合登板とブルペンを支えていたが、2024年は8月になってようやく1軍で今季初登板。しかし2戦目で1イニングを投げ切れず2失点し、ファーム再調整となった。

 野手では佐藤輝明内野手がプロ入り後最少の16本塁打でシーズンを終えた。得点圏ではプロ入り後最高の打率.322を記録したが、好不調の波があり、守備では23失策を記録してしまった。優勝奪還へ、猛虎打線の中心には佐藤輝の存在が欠かせない。

 日本一打線で“恐怖の8番”として打率.267をマークしてベストナインにも輝いた木浪聖也内野手は、打率が.267から.214に低下。6月には死球で左肩甲骨を骨折するアクシデントにも見舞われた。小幡竜平内野手や山田脩也内野手らベンチや2軍にはポジションを狙う選手がいるだけに、実績ある打撃成績でもう一度差を見せつけられるか。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。