全国高校ラグビー大会は5日、準決勝2試合が花園で行われる。4校は4日、関西圏内で調整した。常翔学園(大阪第3)との“大阪ダービー”に臨む東海大大阪仰星(大阪第2)は、“自衛隊合宿”での学びを体現し、2021年度大会に続く白星を目指す。 東…
全国高校ラグビー大会は5日、準決勝2試合が花園で行われる。4校は4日、関西圏内で調整した。常翔学園(大阪第3)との“大阪ダービー”に臨む東海大大阪仰星(大阪第2)は、“自衛隊合宿”での学びを体現し、2021年度大会に続く白星を目指す。
東海大大阪仰星は“精鋭マインド”で大阪ダービーを制す。花園では2度目となる両雄の顔合わせに、SO吉田琉生共同主将(3年)は「負けられない試合になる。気持ちの部分で先手を取りたい」と気合を入れた。
23年3月、湯浅大智監督(43)の「精鋭と呼ばれている人たちが、どのような日々を送っているのか」などの狙いから、千葉・習志野で“自衛隊合宿”を実施した。同部初の試みで3日間、駐屯地に宿泊しながら座学や、11メートルの高さから飛び降りる訓練に選手、女子を含むマネジャー、スタッフ全員が参加。地元の高校と練習試合も行ったが、陸上自衛隊のエリート部隊とも呼ばれる第1空挺(くうてい)団の日常に触れ、吉田は「人生を懸けるとか、命を懸けるとは、こういうことか」と感銘を受けた。同部隊のモットーである「精鋭無比(せいえいむひ)」には「他と比べられない集団ではなく、比べることのできないほど積み重ねをする」との意味合いがある。今季のチームスローガン「染める」の達成へ向け、同部が掲げる10か条にも取り入れた。
指揮官は当時を振り返り「どことも比べることのできない積み重ねをする」と準決勝へ意気込んだ。21年度の準々決勝は常翔学園に45―7で圧勝。その後、6度目の優勝を果たした。
この日は大阪・枚方市内の同校で約3時間、連係の確認などに努めた。現在残る4チームは、ファーストジャージーの色がいずれも紺。吉田は「日本で一番の紺色は仰星だと体現したい」と、残り2戦へ力強く宣言した。(森口 登生)