「全国高校サッカー選手権・準々決勝、流通経大柏8-0上田西」(4日、フクダ電子アリーナ) 準々決勝4試合が行われ、2度目の優勝に挑む流通経大柏はFW山野の2得点などで上田西(長野)に8-0と大勝した。準決勝(11日・国立競技場)の相手は東…
「全国高校サッカー選手権・準々決勝、流通経大柏8-0上田西」(4日、フクダ電子アリーナ)
準々決勝4試合が行われ、2度目の優勝に挑む流通経大柏はFW山野の2得点などで上田西(長野)に8-0と大勝した。準決勝(11日・国立競技場)の相手は東海大相模(神奈川)に決まった。
圧巻のゴールラッシュで、ホーム・フクアリの赤い大応援団を何度も沸かせた。準々決勝で記録した今大会最多得点に、榎本雅大監督も「ちょっとできすぎ。乗ってきた感じがします」と17大会ぶりの優勝へ手応えを口にした。
ゴールショーの口火を切ったのはFW山野春太(3年)だ。前半13分、左サイドで抜け出すと、50メートル5秒台のスピードに乗ったドリブルであっという間にゴール前へ。「流し込むだけの状況まで持っていけた」とキーパーとの1対1を冷静に決めた。榎本監督も「いいタイミングだった」と価値ある先制点をたたえた。
3戦連発で連日のヒーローとなっている山野。輝かしい表舞台にたどり着くまでは、度重なるケガとの戦いがあった。2年時の10月に右太もも前の肉離れ。3月に痛めた右かかとは、骨が変形するほどだった。リハビリ中、整骨院に通いトレーナーと体の使い方を再考。万全に復帰できるまで約1年間を要した。「本当に悔しい思いをしてきた。その思いをぶつけられて幸せというか、うれしい」と思いを明かした。
ここまで4得点。大会得点王も視野に入れる。鹿児島城西・大迫勇也(現J1神戸)が記録した大会最多の10得点についても「まだ諦めてない。得点王は目指していきたい」と意欲的だ。次は聖地・国立競技場へ。「開会式で芝を踏んだときから、ここでプレーするぞって思っていた。いい準備をしたい」と山野。千葉のスピードスターが国立のピッチで躍動する。
◆山野春太(やまの・しゅんた)2006年4月6日、東京都出身。中学年代は都内の田口フットボールアカデミーでプレー。高校進学後は1年生から試合に出場していたが、2年生秋頃から度重なるケガで離脱。3年生の9月に復帰した。174センチ、65キロ。憧れの選手は元ウルグアイ代表のFWルイス・スアレス。