◇第101回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ) 箱根駅伝のルールとして「当日変更」がある。開催前の12月29日に1~10区と補欠6人が登録され、…
◇第101回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ)
箱根駅伝のルールとして「当日変更」がある。開催前の12月29日に1~10区と補欠6人が登録され、往復路とも当日朝に補欠選手を変更で投入できる。各校の駆け引きも見どころの一つとなっている。
当日変更で出場する選手がいる以上、出番がなくなる選手がいる。欠場が前提の選手は、「偵察メンバー」と呼ばれる。
優勝した青学大では当初2区に黒田然(ぜん、1年)が登録されていたが、事実上の「偵察メンバー」で往路当日に兄でエースの黒田朝日(3年)が投入された。朝日は2年連続の2区で区間新記録の区間3位と好走した。昨年11月の全日本大学駅伝でも4区で然が「偵察メンバー」で当日に朝日が起用された。2大会連続で兄弟による当日変更について、朝日は「原監督は面白いことをしますよね」と笑いつつ、「偵察メンバーはそのままその区間の付き添い係になってくれる。然が付き添いをしてくれるとやっぱり一番、落ち着きます」と感謝した。
然は「朝日が2区を快走してくれてうれしかったです。序盤、遅れていましたけど、全く心配していませんでした。来年、僕は5区を走るつもりで練習をしていきます」と前向きに話した。その隣で朝日は「然はまだまだ成長しているので、来年は若林(宏樹)さんが抜ける5区をしっかり走ってもらえると思います」と期待を込めて話した。
黒田兄弟の父・将由さんも法大時代に箱根駅伝で活躍した名選手だった。「2人とも頑張っています。然は今回、青学大の登録メンバーに入っただけでもすごい。偵察メンバーの役割を立派に果たしてくれたと思います」と柔和な表情で話した。