準々決勝4試合が行われ、2連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)が、今春の全国選抜大会覇者・大阪桐蔭(大阪第1)とのAシード対決で14点差から26―14と逆転勝ちした。SO丹羽雄丸(たける、3年)が1トライ3Gの11得点と、キックパスで2トライ演出…

 準々決勝4試合が行われ、2連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)が、今春の全国選抜大会覇者・大阪桐蔭(大阪第1)とのAシード対決で14点差から26―14と逆転勝ちした。SO丹羽雄丸(たける、3年)が1トライ3Gの11得点と、キックパスで2トライ演出の大活躍。2大会連続の4強入りへけん引した。Bシードの国学院栃木は、堅守でAシードの石見智翠館(島根)を12―0で完封し、準Vの2021年度以来の4強進出。抽選の結果、5日の準決勝は国学院栃木―桐蔭学園、東海大大阪仰星(大阪第2)―常翔学園(大阪第3)となった。

×  ×  ×  ×

 【国学院栃木―桐蔭学園戦・展望】今大会3試合で失トライ1の国学院栃木の好ディフェンスと、大阪桐蔭に攻め勝った前回王者・桐蔭学園のアタックの激突に注目だ。強力FW阻止にダブルタックルを連発する国学院栃木に対し、桐蔭学園は数的有利を生かしたまま得点できるか。「我慢と辛抱。こちらはチャレンジャー」と国学院栃木・吉岡監督。桐蔭学園・藤原監督は「いい試合の後はフッと気が緩む」と相手以上に自軍の“慢心”を警戒する。

 花園での対戦は21年度準決勝の1度。当時は国学院栃木が桐蔭学園を破り準優勝したが、3年後に同じ準決勝での再戦。国学院栃木は石見智翠館戦に続くAシード連破へ、リードする展開で王者の焦りを誘いたい。 

 【東海大大阪仰星―常翔学園・展望】相手の強みを封じることにたけた東海大大阪仰星と、真っ向勝負で前に出続ける常翔学園の激突が興味深い。フランカー青野、SO吉田の両共同主将を中心にした仰星の組織防御と、NO8井本主将を軸にタテ突破をはかる常翔学園と攻撃力で、どちらが優位に立つか。「大阪、全国の高校ラグビーをリードされてきたチーム。敬意をもって戦う」と仰星・湯浅監督。花園初采配の常翔学園・白木監督も「大阪のプライドをかけて戦う」と大阪勢同士の対戦を歓迎する。

 花園での対戦は21年度の準々決勝で1度だけ対戦し、仰星が勝利し、そのまま優勝。ともに準々決勝を僅差で勝ち上がった両校が、そう何度もない相手のミスにどうつけ込むか注目だ。