「箱根駅伝・復路」(3日、箱根町芦ノ湖駐車場~大手町) 2年ぶりの本戦出場となった東京国際大は10時間54分55秒で8位となり、3年ぶりのシード権を獲得した。11月に亡くなった横溝三郎監督に捧げるレースとなった。 レース後、中村勇太監督代…

 「箱根駅伝・復路」(3日、箱根町芦ノ湖駐車場~大手町)

 2年ぶりの本戦出場となった東京国際大は10時間54分55秒で8位となり、3年ぶりのシード権を獲得した。11月に亡くなった横溝三郎監督に捧げるレースとなった。

 レース後、中村勇太監督代行は「シード権をとって終わるのが大きい課題だと思っていた。11月に横溝監督が亡くなった。今年のチームは横溝監督のチーム。今年のチームでシードをとって来年に繋げることが横溝さんへの恩返しとチームで話していた。最後にいいお土産を用意できた」と、天を見上げた。監督車からの声かけにも横溝さんの名前を出したといい。「横溝さんがみてるぞという声かけもした。喪章をつけることでパワーをもらって走れた選手もいたと思う。獲りましたよ。やったよって言いたいですね」と、うなずいた。

 往路11位からスタートし、6区終了時点で10位、7区で9位、8区で12位、9区で11位とし烈なシード権争いを繰り広げた。10位と21秒差でスタートした10区の大村良紀(3年)は序盤からペースを上げてシード圏内に。4チームによる8位集団につき、1チームのみがシード落ちするサバイバルレースで、残り700メートルで大村が抜けだし、そのままゴールを駆け抜けた。

 前回大会の予選会は3秒差で涙をのんだが、今回は8位に入って本戦切符を獲得した。その後、横溝三郎監督が11月14日に死去。チームは大きな悲しみに包まれたが、箱根に向けて一致団結した。グラウンドの横にあるトレーニングセンターの中に横溝監督の写真を飾っており、チームは練習前後に手を合わせているという。「許可も得られれば監督の写真も一緒に車に乗りたい」。選手たちは左胸に喪章を付けて走った。指揮官の思いを乗せて挑んだ箱根路だった。