郡司も正捕手争いに意欲を示している(C)産経新聞社 2024年シーズン、リーグ2位と躍進した日本ハム。2025年は新庄剛志監督の下で悲願の優勝を目指すシーズンとなる。 頂上を目指す上で注目されるのはチームの正捕手争いにもある。【動画】郡司…
郡司も正捕手争いに意欲を示している(C)産経新聞社
2024年シーズン、リーグ2位と躍進した日本ハム。2025年は新庄剛志監督の下で悲願の優勝を目指すシーズンとなる。
頂上を目指す上で注目されるのはチームの正捕手争いにもある。
【動画】郡司は9月25日の試合で12号ソロを放つなど、打撃でも存在感を示している
今シーズン最も多く81試合でスタメンマスクを被ったのは、田宮裕涼だ。開幕マスクを任されると、シーズン序盤の快進撃が話題を集めた。「打てる捕手」として存在感を示し、一時は打率4割を超えるなど非凡さも注目された。”ゆあビーム”と称される強肩も持ち味、シーズン終盤こそ疲労やコンディション不良で出場機会は減少したものの、打撃面でも驚異的なインパクトを残した。
田宮はシーズン終了後に右肘のクリーニング手術を受けた。現在は順調に回復しており春季キャンプからは制限なく動ける見込み。来季の開幕投手には、相性のいい金村尚真が内定している。2年連続開幕スタメンマスクを狙うと共に、正捕手の座もものにできるか見どころだ。
また田宮と共に投手陣をけん引してきたのがベテラン捕手の伏見寅威だ。
移籍2年目、今季はオリックスからFA移籍を果たした山﨑福也との「さちとら」バッテリーも復活。専属捕手を務めながら、伊藤大海、加藤貴之、ドリュー・バーヘイゲンなどチームの先発陣と幅広くバッテリーを組み、勝利に貢献してきた。
勢いのある田宮に対し、伏見の強みは豊富な経験からくる引き出しの多さにもある。
オリックス時代にはリーグ優勝、日本一も経験しており、ここ一番での”勝ち方”も知っているベテランの力は必ず必要だ。
移籍3年目を迎える来シーズン。培った技術や経験と、絶大な信頼力を武器に、結果を残しながら正捕手の座を掴んでいきたい。
そして、ひそかに注目されているのは今季は本職以外での活躍が目立った郡司裕也にもある。
今季は持ち前の打撃を活かし、三塁手としての出場を直訴。異なるポジションで活躍するのは並大抵のことではないが、努力と本来の野球センスで自身初の規定打席にも到達した。127試合に出場、打率.256、12本塁打、49打点とキャリアハイの成績を残した。
一方で新庄監督は郡司の捕手としての可能性も探っていた。シーズン終盤に伏見の負傷もありチームに危機が訪れる中、9月20日の楽天戦では初のスタメンマスクに抜擢された。
すると、先発ドリュー・バーヘイゲンをしっかりとリードし、見事勝利に導いた。さらに22日のオリックス戦でも再びスタメンマスクをかぶり、今度は左腕・加藤貴之の完投勝利をアシスト。「捕手・郡司」の存在感も示した。
郡司自身、本職の捕手ポジションへの思いは強く、定着したサードでの出場、また正捕手争いも視野に入れる。ダークホースとなるが、来季も引き続きの活躍が期待される。
さらに、新戦力として注目されるのは現役ドラフトでソフトバンクから移籍した吉田賢吾だ。
2022年入団の期待の若手。24年シーズンは1軍では10試合に出場し、26打数5安打の打率.192、2打点。ファームでは79試合に出場し、打率.303、3本塁打、33打点の成績だった。
打撃が持ち味ということもあり、「打てる捕手」としての活躍が期待される。
さらにこの吉田、チームでは万波中正、野村佑希、田宮、そして自身と同じく現役ドラフトで移籍した水谷瞬らと同じミレニアム世代と縁もある。
勢いのある同世代のチームメイトと共に自身も新天地でブレイクし、捕手争いに割って入りたいところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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