菅原明良騎手(23)=美浦・高木厩舎=は、25年を迎えた今年、24歳の年男。昨年は宝塚記念でG1初制覇を成し遂げるなど収穫が大きかった一年となったが、7年目を迎える今年はさらなるステップアップを目指す。 デビューから一つひとつ着実に勝ち星…

 菅原明良騎手(23)=美浦・高木厩舎=は、25年を迎えた今年、24歳の年男。昨年は宝塚記念でG1初制覇を成し遂げるなど収穫が大きかった一年となったが、7年目を迎える今年はさらなるステップアップを目指す。

 デビューから一つひとつ着実に勝ち星を積み上げ、ついにその瞬間はやってきた。昨年6月、春のグランプリをブローザホーンで大外から豪快に差し切って見事初のG1タイトルをつかみ取った。それから半年が経過。自身の変化について「変わらず今までやってきたので、そのなかでの結果かと思います」と謙虚な姿勢を崩さない。しかし、G1ジョッキーとなり確実に周囲の目は変化している。

 千葉・船橋市出身の菅原明は、地元の中山で行われるグランプリの有馬記念に初騎乗も果たした。ブローザホーンといつも通り末脚勝負に懸けたが、結果は12着。「勝ちたいレースの一つで、乗れること自体が難しいので、すごくうれしかった。結果は残念でしたが、そんなに甘い世界じゃないので、もっと頑張らないと」と気を引き締め直した。

 21年に自身最多となる75勝を挙げると、72勝→70勝とコンスタントに重ねてきた勝ち星が昨年は60勝止まり。G1制覇を果たし存在感はさらに増しただけに悔いが残る一年となった。今年の目標を問われると「やっぱりキャリアハイを目指していきたい。たくさん依頼はいただけているので、結果で応えたいです」と前を向く。

 昨年は米国、豪州、香港と海外3か国でも世界の名手としのぎを削った。メルボルンC・豪G1では所属する高木厩舎のワープスピードの手綱を執り、大健闘の2着。競馬の祭典で歴史的快挙に鼻差まで迫った。「本当に貴重な経験をさせていただきました。すごく今後の自分の糧になると思います。結果には満足いっていないですが、濃い一年でした」。さらなる飛躍を遂げるべく若武者は結果を出し続ける。(石行 佑介)

 ◆菅原 明良(すがわら・あきら)2001年3月12日、千葉県生まれ。23歳。美浦・高木登厩舎所属。19年4月20日福島6R(タイキダイヤモンド)で初勝利。重賞11勝を含む、JRA通算338勝。同期は美浦の大塚、小林凌、栗東の岩田望、亀田、斎藤、団野。162.6センチ、45.4キロ。