「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~箱根町芦ノ湖駐車場) 見た目はメガネの大学生、頭脳は山上りに最適化したエキスパート。早大5区の“山の名探偵”こと工藤慎作(2年)が、3人を抜き去る快進撃で往路3位まで押し上げた。「ただただ想定外で驚いてい…

 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~箱根町芦ノ湖駐車場)

 見た目はメガネの大学生、頭脳は山上りに最適化したエキスパート。早大5区の“山の名探偵”こと工藤慎作(2年)が、3人を抜き去る快進撃で往路3位まで押し上げた。「ただただ想定外で驚いている。前にいた国学院、創価、駒大は平地でも強いので、追いつくことさえ考えてなかった。前が見えたら、また次の選手が見えてきて楽しかった」。ゴールテープを切る際は「真実はいつもひとつ」と、人さし指を突き出すポーズも披露。「本当は優勝したときにやりたかったが、出せる内に出そうと」と笑った。

 前回も5区を走り、人気漫画「名探偵コナン」の主人公・江戸川コナンをほうふつさせるメガネ姿と、同キャラクターの正体である工藤新一に名前が似ていることから“山の名探偵”の異名がつき、SNSでも話題となった。前回は区間6位だったが、今回は堂々の区間2位に輝き、確かな実力も示した。「今年も区間賞よりもバズれたらいいなと思っていたが、まさか走りでもいい結果が出るとは」。高低差800メートルの箱根路最大の“謎”をひとつ解決してみせ、総合3位から6年連続で遠ざかっている強豪を“迷宮入り”から救う激走だった。