「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~箱根町芦ノ湖駐車場) 連覇を目指す青学大が5時間20分1秒で2年連続7度目の往路優勝を果たした。4区で区間賞を獲得してVへ大きく貢献した太田蒼生(あおい)=4年=は、レース後に婚約を発表するサプライズで周…
「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~箱根町芦ノ湖駐車場)
連覇を目指す青学大が5時間20分1秒で2年連続7度目の往路優勝を果たした。4区で区間賞を獲得してVへ大きく貢献した太田蒼生(あおい)=4年=は、レース後に婚約を発表するサプライズで周囲を驚かせた。中大が1分47秒差の2位で続き、早大が3位。2年ぶりの総合優勝を目指す駒大は4位、昨年10月の出雲全日本選抜と同11月の全日本を制し、大学駅伝3冠に挑む国学院大は6位だった。復路は15位の山梨学院大以下、首位と10分以上の差がついた6校が一斉にスタートする。
愛の力を原動力に太田が激走した。区間賞の走りで、スタート前は2分24秒あったトップの中大との差を45秒にまで詰めた。1時間0分24秒で4区の日本人最速記録をたたき出した底力で観衆の度肝を抜いたが、一番衝撃だったのは左手薬指にきらりと光る婚約指輪だった。
「婚約した彼女との指輪です。早いうちに結婚したいと思います」。学生での婚約発表を、それも往路の優勝会見ではっきりと宣言した。相手の詳細については明かさなかったが、指輪は昨年11月に購入したもの。相手の両親にも、すでに結婚の承諾を得ているという。
ただ、太田個人の『会いたいね大作戦』はレースを終えても完遂していなかった。この日の夜に自身の親の承諾を得るため、食事会を開く予定。「『会いたいね大作戦』はそういう意味でも成功させたいですね」と、結婚へのラストスパートに意気込んだが、作戦名の発案者である原監督は「知らん!勝手に恋愛してください」と苦笑いを浮かべるしかなかった。
1年生から皆勤で出場を続けてきた箱根駅伝も、今年が最後。春からGMOインターネットグループに入社する予定で「(箱根は)思っていた以上にきれいで、景色もそうだし、沿道の応援も注目も美しいものだった」と、伝説を残したラストランの余韻に浸った。
◆太田蒼生(おおた・あおい)2002年8月26日、福岡県出身。篠栗北中から大牟田高を経て青学大に進学。箱根は1年時に3区で区間2位のデビューを果たすと、2年は4区で2位、3年時は3区を日本選手初の1時間切りとなる59分47秒で区間賞を獲得。端正な容姿で人気を誇り、インスタグラムのフォロワー数は6万人を超える。得意料理はハンバーグ。176センチ、58キロ。